キリンHD、ファンケルを完全子会社化へ EC共有や販売戦略統合図る

キリンホールディングス(HD)は6月14日、化粧品やサプリメントを販売するファンケルを完全子会社化する方針を発表した。8月から公開買付を開始する。買付予定額は2207億1800万円。ファンケルは上場廃止となる見通し。

食品やヘルスサイエンス、医薬分野で、「スキンケア」に関連した商品開発を進めるほか、ECや通信販売のインフラを共有し、購買データの活用や効率化を進める。商品の一部で生じていた競合関係を解消し、販売戦略も統合する。

キリンHDは2019年9月にファンケルを持分法適用関連会社とした後、同社と商品開発などで連携。マーケティングやeコマース、通信販売の領域でも相互に人材を出向させるなど、相乗効果の発揮を目指していた。

「免疫」などをテーマに、キリンHDの持つ原材料を用いたファンケルの製品開発などでは一定の成果を収めたものの、両社の製品が卸・販売チャネルで一部競合するなど、チャネルやインフラの領域では想定した効果が得られていなかったという。

キリンHDは、中長期的な収益源とみなすヘルスサイエンス事業の強化を図りたい考え。グローバル化しやすい領域だとして、2023年8月に買収した豪・ブラックモアズの販路も活用する。ブラックモアズは豪州のほかアジア太平洋地域の13の国と地域で健康食品事業を展開している。

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