心動かされるCMの背後にうかがえる、骨太なブランド像/サントリー「天然水」CM

7月から放映され、柄本佑出演、安藤サクラがナレーションを務めるサントリー天然水の新CM。元味の素クリエイティブディレクターの名久井貴詞さんに聞きました。

サントリー天然水「大自然を味方に」篇(30秒・60秒)

子供の無邪気な姿に心動かされる

この60秒CMを初めて見たときに、思わず引き込まれました。

幼い子供が、ぴょこぴょこと山道をリズム良く進んでいく様に引き込まれました。カット割りが絶妙で、いつまで、どこまで走るの? と目が離せなくなりました。パパの「休憩しょうか?」という言葉に、こちらも、そうしなよ!と思ってしまうほどのクリアな映像の臨場感。さらに音楽が素敵で、ハナミズキ……百年続きますように……

二人が天然水を飲み、パパが笑うその声に、爽やかなその心地を感じながら、重なるように、子供の頑張りに驚く父親の気持ちも感じられて、それこそが素敵な時間なんだよね~と多重の共感が得られました。思わず、自分の子供とこんなメモリーを過ごしてないよな~と反省モードにすらさせてくれる映像でした。

また、子供の無邪気で、何かに惹かれたのか無心に走る姿は、雑念に取り憑かれている日頃の生活を見直せ!とでも言われているような、突きつけられたような感覚も覚えました。

ブランドの未来を提示するのは広告主の仕事

どうしてこのようなCMが企画されるのだろうか? と、CM巧者のサントリーだからね~で、済まされない落ち着いたブランド戦略があるんだろうなと感じます。恐らく、「こんなCM作れ!」と上司に言われている、広告宣伝担当は多くいるのではないかな……と想像します。

続きを読むには無料会員登録が必要です。

残り 523 / 1052 文字

KAIGI IDにログインすると、すべての記事が無料で読み放題となります。

登録に必要な情報は簡単な5項目のみとなります

「AdverTimes. (アドタイ)」の記事はすべて無料です

会員登録により、興味に合った記事や情報をお届けします

この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

この記事を読んだ方におススメの記事

    タイアップ