IBMでのエンジニア経験を経てVCに転身―ビジネスがわかるTECH人材になった人のキャリアの系譜②

産業界全体のDX推進が叫ばれる中で、ビジネスのあらゆる局面で、デジタルテクノロジーを理解した「TECH人材」が必要とされています。コミュニケーションやマーケティングの仕事においても、いまやテクノロジー知識は不可欠。しかし、苦手意識を持つ人も多いのではないでしょうか。
エンジニアやデータサイエンティストほどの専門職は目指さなくても、テクノロジー知識を自身の仕事に生かせる人になるためには、どんな勉強やキャリアづくりが必要なのでしょうか。
この企画は全4回にわたり、ビジネスの最前線で活躍する「TECH人材」に、これまでの学びや自身のキャリアに対する考え方、実践について話を聞きます。第2回はゼロワンブースターキャピタルの浜宮真輔さんに話を聞きます。
※本記事のインタビュアーは、DX人材育成のオンラインスクールを運営する、Tech0の前田諒氏と斎藤貴大氏が務めます。
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浜宮 真輔 氏

ゼロワンブースターキャピタル
取締役・パートナー

学生時代に起業経験あり。IBMでエンジニアとして金融インフラを担当後、MBAを受講。その後、IBMにてスタートアップ支援を行った後、AWSへ入社。日本のスタートアップにAWSを浸透させるミッションを担うなかで、VCとしてスタートアップへ出資することに興味を持つ。その後、ゼロワンブースターキャピタルの取締役に就任し、1号ファンドを組成し20社超に出資。現在、2号ファンドを組成中。

■浜宮さんのキャリアの軌跡

◯大学院時代に友人と起業の経験あり。実店舗の運営などを学ぶ。
◯大学院卒業後はIBMに入社。ここでエンジニアとしてのキャリアを積んだほか、IBMでスタートアップ支援も担うことに。
◯2社目に務めたAWSではスタートアップの支援を行う。
◯ゼロワンブースターキャピタイルを立ち上げ、VC業として「チャレンジしやすい世界」を目指す。

前田

:浜宮さんのビジネスパーソンとしてのキャリアは、大学院時代の友人との起業が始まりと聞きました。その部分までさかのぼって、これまでの浜宮さんの経歴を教えてください。

浜宮

:おっしゃる通り、実は大学院に在籍していた頃に一度起業しています。たまたま「起業してみたい!」と考えていた友人がいて、私のことを誘ってくれて、二人で一緒に店舗ビジネスを起業したのです。いま思えば、その時の経験がキャリアの下地になっている気がしますね。「商品力だけでは事業の拡張性に限界が生まれること」や、「ビジネス展開には人とのつながりが必須であること」など酸いも甘いも経験する中で、学ぶことができました。非常に良かったですね。

斎藤

:学生の頃にそのような経験ができたのは非常に大きな学びになりましたね。そのあと、IBMにジョインしたのは、どのようなきっかけがあったのでしょうか。

浜宮

:IBMに勤めている方と交流する機会があり、その方とのご縁がきっかけとなり、インフラエンジニアとして入社しました。IBMでは主に、金融機関の基幹システムの運用を担当させてもらいました。当然のことながら、金融機関のインフラは通常通り、稼働するのが当たり前の世界。「ユーザにとっては、インフラって止まらないのが当たり前である」という考え方を身に着けることができました。

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