東日本旅客鉄道は、3月18日にSuicaの新CM「たみちゃんの上京」篇と「鈴木教授のケーキ」篇の放映を開始、公式YouTubeで公開している。
両親の抵抗にあいながらも上京することを決めた「たみちゃん」。上京の日、駅に向かうたみちゃんを待ち構えていた父親が渡したのは「東京で便利なSuica」。「寂しくなった？」と聞く父親に「なってなーい」と笑顔で電車へと向かうたみちゃん。ちょっと涙ぐみながら「泣くなよ」と声をかける父親に、「泣かないよ」と強がる。実はたみちゃん、駅までの道ですでに泣いていたのであった……。そんな親子の姿を描いたCMのキャッチフレーズは、「Suicaの数だけ、人生がある。」。
「たみちゃんの上京」篇 90秒
「キャッシュレス市場が激化する中、Suicaの存在感を向上させ、ポジティブな機運を醸成する新しいキャンペーンを、というのがオリエンでした」と、クリエイティブディレクター 栗田雅俊氏。
そこで、「Suicaを好きになってもらう」というシンプルなお題と捉え、企画を始めたという。
「もはや当たり前の存在になったSuicaに改めて注目してもらうべく、これまでと違うアプローチで、Suicaの人格をつくることで好きになってもらえればと思いました」
そんな中、スタッフからSuicaの思い出を聞いたところ、短期間で大量のエピソードが集まった。
「それぞれがグッとくるいい話ばかりで。『ああ、Suicaってみんなにとって語りたい思い出があるものなんだ、Suicaがある枚数ぶん、誰かの物語があったんだ』と思いました。僕自身、上京してはじめてSuicaをつくったときの、何か新しいことが始まる感情を印象深く思えています。この事実をそのままCMにできないか、と思いました。ぼんやりと抽象的にみんなを応援するんじゃなくて、ある特定の個人を具体的に応援している様子を伝えられれば、と」
そして、集まった実話エピソードをもとにストーリーを考えた。
