発注スキルは全てのプロジェクトの成功確率を引き上げる

アドタイをご覧の皆さん、こんにちは。このメディアを見られている方の中には、マーケティングやブランディングなど、物事をクリエイティブに前進させることをミッションにされている方が多くいらっしゃるかと思います。私もその一人で、Konelというクリエイティブ集団を経営しながら、プロジェクトデザイナーとして様々なプロジェクトに関わり続けています。

人工筋肉を応用した柔らかいロボットに身を委ねる「無目的室」をブリヂストンと共創したり、睡眠を持ち運ぶ未来型ウェア「ZZZN SLEEP APPAREL」をNTTグループとのコラボレーションで生み出して大阪・関西万博で発表したり、東急エージェンシーとのタッグで感情から味覚推定をしてオーダーできる「Amazon Bar」をオープンしたり、体験を伴う、そして関係者の多いプロジェクトに従事しています。

※※※※※

私が新卒入社したアクセンチュアで数年間、左脳を使いすぎた反動で右脳的に立ち上げたチームがKonelで、クリエイティブ産業の面白みにすっかりハマってしまってから、かれこれ15年ほど経ちましたが、実感を伴って気づいたことがあります。

成功するプロジェクトには共通点があり、失敗するプロジェクトにも共通点があるということです。

受発注の責任は50:50

その共通点の半分は、受注側(エージェンシーやクリエイター)にあります。うまくいかないプロジェクトは、課題を解釈するスキルが未熟だったり、進行管理が至らないことで、失敗の可能性を高めてしまいます。もちろん、最初からうまくできる人なんかいないので、先輩の背中を見たり、本から学んだり、経験を通してスキルアップしたり、会社から研修に派遣されたり、最近では自費でアカデミーに通う人も増加傾向にあります。

僕も20代の頃、さとなおさんが運営される「さおとなおオープンラボ」に参加して、休日に同志たちと真剣に学びあい、コミュニケーションプランニングの基礎をみっちり叩き込んでもらいました。20代の自分にとっては財布と相談したくなる金額ではありましたが、当時の自分に礼を伝えたいくらい、学びへの投資は効果がありました。

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出村光世(Konel・知財図鑑:CEO/プロジェクトデザイナー/知財ハンター)
出村光世(Konel・知財図鑑:CEO/プロジェクトデザイナー/知財ハンター)

1985年石川県金沢市生まれ。2011年アクセンチュアに所属時にKonelを創業。東京、金沢、京都、ミラノを拠点とし、デザイン・研究開発・アートの領域を横断するプロジェクトを推進。2020年、新規事業のための知財データベース「知財図鑑」を立ち上げる。プロジェクトデザイナー/知財ハンターとして分野を超えた未来実装を続けている。J-WAVE(TOKYO MORNING RADIO / INNOVATION WORLD)にてコメンテーターを担当。Red Dot/One Show/D&AD/ACCなど国内外での受賞歴多数。2023年 Forbes Japan NEXT 100に選出。著書に、オープンイノベーションのメソッドをまとめた『妄想と具現 未来事業を導くオープンイノベーション術DUAL-CAST』(日経BP)。プロジェクトリーダーのためのポッドキャスト番組「Project Design Room」を配信中。

出村光世(Konel・知財図鑑:CEO/プロジェクトデザイナー/知財ハンター)

1985年石川県金沢市生まれ。2011年アクセンチュアに所属時にKonelを創業。東京、金沢、京都、ミラノを拠点とし、デザイン・研究開発・アートの領域を横断するプロジェクトを推進。2020年、新規事業のための知財データベース「知財図鑑」を立ち上げる。プロジェクトデザイナー/知財ハンターとして分野を超えた未来実装を続けている。J-WAVE(TOKYO MORNING RADIO / INNOVATION WORLD)にてコメンテーターを担当。Red Dot/One Show/D&AD/ACCなど国内外での受賞歴多数。2023年 Forbes Japan NEXT 100に選出。著書に、オープンイノベーションのメソッドをまとめた『妄想と具現 未来事業を導くオープンイノベーション術DUAL-CAST』(日経BP)。プロジェクトリーダーのためのポッドキャスト番組「Project Design Room」を配信中。

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