コピーライターで終わるな 35万部超え書籍『言葉にできるは武器になる。』著者の真意とは

「コピーライティングの枠を超え、言葉で人と社会に本質的な価値を届けたい」そんな強い思いを叶えるため、この秋、宣伝会議の「コピーライター養成講座」に新たなクラスが開講します。講師は、ジョージア「世界は誰かの仕事でできている。」、タウンワーク「バイトするなら、タウンワーク。」などのコピーを生み出し、近年では日曜劇場『VIVANT』『ラストマン』などのコミュニケーション・ディレクターも務める梅田悟司さん。講座の開講に伴い、メッセージをいただきました。
「コピーライター養成講座 梅田悟司クラス」詳細はこちらをクリック

はじめに

あなたは、これまでどれだけの言葉を世に送り出してきたでしょうか。コピーライティングの道は99%の暗闇と、1%の輝きによって成り立っています。そんな状況にめげることなく「もっと人の心を動かしたい」「自分のコピーで社会の価値観を変えたい」という想いを持っている。それだけでも、素晴らしいことだと思います。

本気でコピーライターとして歩んできたあなたに伝えたいことがあります。それは、「コピーライター」という枠に自分を閉じ込めてはならない、ということです。あなたの情熱も、言葉の可能性も惜しすぎる、と僕は思っています。

あなたの言葉には、まだ見ぬ誰かの人生を変える力があります。そして、社会を少しかもしれないけれど、良い方向に動かす力があります。だからこそ「コピーライターで終わるな」というメッセージを届けます。

コピーではなく、言葉を志向せよ

コピーライターの仕事は、商品の魅力を凝縮した一行を紡ぎ、人を動かすことです。しかし、「コピー」はあくまで手段であり、その先には「言葉が社会にもたらす価値」や「人の生き方を変える力」があるはずです。

あなたの技術や経験を、ただの納品物で終わらせてはならない。僕はそう信じています。コピーライターが生み出し得る言葉は、商品のキャッチコピーに留まらず、経営を支える言葉、コンテンツの骨組みとなる言葉、個人の想いを可視化する言葉、プロンプトとして生成AIに指示を出す言葉、など多岐に渡ります。そう、コピーライターが書くべきはコピーではなく、あらゆる領域における言葉なのです。

僕はいま、コピーライターでありながら、生成AI企業ワークワンダースの取締役や大学教員を務めています。そこで行っていることは、分野や領域はまったく異なりますが、共通点があります。「分野や領域を超えた共通項としての言葉」に携わっているのです。

そして、このようなことができているのは、僕だから、ではなく、コピーライターだからであり、コピーを超えた言葉に向き合っているからにほかなりません。

AI時代、言葉の可能性はさらに広がっている

生成AI企業であるワークワンダースでの取り組みについて例を挙げてみます。僕はCPO、チーフ・プロンプト・オフィサーという耳慣れない役職として働いています。生成AIからの出力精度を高めるための裏側のプロンプティングを行っているのです。

そこで求められる能力や素養は、言語化する力です。クライアント企業の生成AIプログラム開発であれば「先方がやりたいこと」「悩んでいること」「現在人力で行っている方法」「求める出力と品質」など、言語化すべきことは山のようにあります。それらを丁寧にヒアリングしながら、言語化していくことで、プロンプトの精度が上がり、正比例するように、品質も高まるのです。

私たちの目の前には、「生成AI」という巨大な波が押し寄せています。AIが言葉を生み出し、人の創造力に近づいてきている現実に、危機感を覚えた人も多いかもしれません。コピーライティングをする道具と考えれば、自らの競争相手になる可能性もありますが、本当はそうではありません。

コピーライティングの力を使って、精度を高めていける対象なのです。僕はいま、CTOと共に、夜な夜な生成AIの精度向上に向き合っています。プログラマーとコピーライターが組んだら、おもしろい世界が広がります。それこそ、アートディレクターとコピーライターのコンビを超えるほどに。

コピーライターか、それとも言葉の活動家か

このたび宣伝会議さんからお声がけをいただき「コピーライター養成講座 梅田悟司クラス」を開講することになりました。コピーライティングの技術に関する講義に加えて、言葉と社会との本質的な関わりや、AI時代の新しい可能性まで幅広く取り上げます。

テーマは「コピーライターを超える。」です。対象となるのは「この記事で書かれていることに共感した方、全員」です。コピーを書ける、書けない。何かの賞を獲っている、獲っていない。まるで関係ありません。

「コピーライティングの枠を超え、言葉で人と社会に本質的な価値を届けたい」そんな強い想いを持っている方、全員です。

7月23日(水)19:00~20:30@オンラインにて無料!体験講座がありますので、奮ってご応募ください。詳細はこちらからご覧ください。

最後に「講師からのメッセージ」を紹介して終わります。

「コピーライターではない。言葉の活動家として生きる。」そう決めた人だけに開ける道があります。言葉はあらゆるコンテンツの中核を担います。映像、音声、ドラマ・映画、書籍、生成AIにおけるプロンプト。そのすべては言葉によって構成されています。いまいちど言葉と向き合い、言葉の新しい可能性、つまり、自分の新しい可能性を見出す機会になるよう、僕も準備を行います。同じ志を持つ方と出会い、友達として仲良くなれたら、とてもうれしいです。

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梅田悟司

コピーライター
ワークワンダース株式会社 取締役CPO
武蔵野大学アントレプレナーシップ学部教授

1979年生まれ。博士(学術)東京科学大学 環境・社会理工学院 博士後期課程修了。レコード会社を起業後、電通入社。ベンチャーキャピタル(VC)でベンチャー支援に従事した後、武蔵野大学アントレプレナーシップ学部の開設に伴い、教授就任。現在は、生成AIによる生産性向上を支援するワークワンダースの取締役として、コピーライティングの技術を発展させプロンプト開発を行う。 コピーライターとしての主な仕事に、ジョージア「世界は誰かの仕事でできている。」、タウンワーク「バイトするなら、タウンワーク。」のコピーライティングや、TBSテレビ「日曜劇場」のコミュニケーション統括などがある。直近では、日曜劇場『VIVANT』にコミュニケーション・ディレクターとして携わった。 著書に、シリーズ累計35万部を超える『「言葉にできる」は武器になる。』(日本経済新聞出版社)。同書は、高等学校における国語教科書『新編 現代の国語』(大修館書店)に掲載された。また、4カ月半におよぶ育児休暇を取得し、その経験を踏まえた『やってもやっても終わらない名もなき家事に名前をつけたらその多さに驚いた。』(サンマーク出版)を執筆し、名もなき家事ブームの火つけ役となった。発行累計部数50万部超。

コピーライター養成講座 梅田悟司クラス 講座概要

講座バナー

開講日 2025年9月24日(水)19:00~21:00
講義回数 6回
開催形式 初回および最終回のみ教室(表参道)とオンラインを選択できるハイブリッド開催、2~5回目はオンライン開催
詳細・お申込 こちらから
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