2016年から2020年にかけて、集英社『週刊少年ジャンプ』にて連載されていた『鬼滅の刃』は、全世界累計発行部数2億部を突破したことを記念して、テレビCM「記憶はつづく。無限の未来に。」篇を7月17日に放映した。7月18日から『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』が公開されることをうけて、劇場版公開に向けた盛り上がりを後押ししつつも、2億部突破の感謝の気持ちを伝えるメッセージ広告だ。
©【吾峠呼世晴/集英社】
JC『鬼滅の刃』全世界累計発行部数2億部突破記念PV。テレビCMは、フジテレビ「劇場版公開記念!『鬼滅の刃』全七夜特別放送」の最終日の放送直後に放映された。
本CMのキーワードは、「記憶」。
ことばを見るだけで、 シーン(絵)が浮かび上がってくる『鬼滅の刃』の名台詞を、「記憶が蘇る」ような現象としてCMに落とし込み、名台詞で綴る感謝のメッセージ広告となっている。
60秒のCM内には、作品内の名台詞が浮かび上がる。次々と現れる名台詞は後半になるにつれ、「託されたものを 後に繋ぐ(冨岡義勇)」「光り輝く 未来の夢を見る(竈門炭治郎)」「昨日の自分より 確実に強い自分になれる(煉獄杏寿郎)」「私はそう 確信している(胡蝶しのぶ)」と、リレーのようにつながり、読者に向けたひとつのメッセージになっていく。まるで記憶が蘇ってくるように、CMの時間軸の中で徐々に絵が浮かび上がっていき、最後には「生まれてくることができて幸福でした」と、最終巻のメッセージが現れて終わる。
©【吾峠呼世晴/集英社】
CM後半に現れる『鬼滅の刃』の名台詞。作品内に登場する、異なるキャラクターのメ台詞をつなげるとひとつのメッセージとなる。
電通・クリエイティブディレクターの加我俊介さんは、「『鬼滅の刃』は『記憶』を大事に描いてきた物語。そして、物語が描いた『記憶』は、コミックスからアニメ/劇場版とその形態を変えながらファンの中に深く生き続けている。そこで、物語が描いてきた『記憶』と、我々の中にある鬼滅の刃の『記憶』を重ね合わせることで、本作品に相応しい2億部の感謝広告/メッセージを作ることができないかと考えた」とコメントしている。
『鬼滅の刃』は2020年に、全世界累計発行部数1億冊を突破。これを受けて12月4日の朝刊にて、全国紙5紙(読売、朝日、毎日、産経、日経)でコミックス累計発行部数1億冊突破記念とあわせた「1億冊感謝記念広告」を掲載。主要15キャラクターが各紙3人ずつ登場するほか、5紙共通の原稿1パターンも含め各紙4面にわたって広告を展開していた。

スタッフリスト
企画制作
電通、ソーダコミュニケーションズ
CD+企画
加我俊介
企画+C
伊藤みゆき
企画+AD
今井祐介
| D | 高木紳介、熊谷圭悟 |
| デザインチームPr | 山田建太 |
| CPr | 吉井俊太郎 |
| Pr | 吉野賢司 |
| PM | 駒井美月、大眉真琴 |
| 演出 | 渡邊哲 |
| 編集 | 染谷知暁 |
| 音楽 | 戸波和義、小金澤拓海 |
| SE+MIX | 品川大 |
| AE | 横山真二郎、 山川恵理菜 |
関連記事



