「分析レポートを作るだけ」で終わってない?日本ECに足りないCX改善の視点

離脱を減らす起点は「行動の見える化」

ウェブサイトやモバイルアプリなどのデジタル接点では、購入や申込みの直前まで進んだ顧客が、操作性や情報不足といった理由で離脱するケースが少なくない。代表的なのはECサイトでの「カゴ落ち」だが、比較検討の段階や入力フォームなど、購入までのあらゆる場面で同様の離脱が起きている。こうした機会損失はECに限らず多くの業態に広がっており、十分に対策されないまま放置されているのが現状だ。

こうした課題について、フランス発のContentsquare(コンテンツスクエア)は、「顧客体験(CX)」のデータドリブンでの改善を提唱する。同社は日本市場でも顧客を拡大しているという。このほど来日したジョナサン・チェルキCEOらに、CX改善のポイントについて聞いた。

写真 人物 集合 ジョナサン・チェルキCEO(中央)と、ガブリエル・ベナビデスCRO(右)、伊奈憲一郎日本法人代表

ジョナサン・チェルキCEO(中央)と、ガブリエル・ベナビデスCRO(右)、伊奈憲一郎日本法人代表

「改善が止まる現場」の特徴

日本市場における課題のひとつとして、創業者でCEOのジョナサン・チェルキ氏は「データ分析が目的化している」と指摘する。週次レポートが形式的に作られるだけで、施策に活かされない例も多い。

写真 人物 チェルキ氏

「目的を持った分析ができていない」とチェルキ氏は言及

また、CRO(最高収益責任者)のガブリエル・ベナビデス氏は「改善という行動が業務に組み込まれていない」と語る。PDCAでなく、データを起点に設計と判断を繰り返す「DDDD(Data-Driven Decision Design)」の思考が日本ではまだ一般化していないという。

写真 人物 ベナビデス氏

「改善サイクルが定着している企業は、誰がどのようにデータを見て判断するかが明確」とベナビデス氏

「課題が見えず仮説も立てづらいという声を現場で聞くことが多い」と、日本法人代表の伊奈憲一郎氏は語る。こうした状況の背景には、判断と実行の断絶があるとする。

なぜそのような断絶が生まれるのか。その根底には、CX改善が進みにくい日本特有の構造がある。

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