ローソンの実証実験を契機に考えるべきトラブル対応
夏休みを控える中で懸念されているのは、宿泊費の高騰だ。インバウンド需要や物価上昇の影響でホテル代が高止まりする中、大手コンビニチェーンのローソンは、駐車場に車を停めて寝泊まりする「車中泊」の実証実験を開始した。
車中泊が注目を集める背景には、宿泊費の節約だけでなく、ペットと一緒に泊まるといった宿泊ニーズの多様化もある。一方で、車中泊ユーザーの増加により、エンジンによる騒音やマナー違反といった新たなトラブルも想定される。今回、自治体と連携して車中泊事業を展開するトラストパークに、車中泊への期待と注意点について取材した。
ローソン店舗での車中泊施設「RVパーク」の実証実験(イメージ)
このたびローソンは、日本RV協会およびグローリーと連携し、車中泊施設「RVパーク」の運営を行う。RVパークは、日本RV協会が認定する車中泊施設であり、広い駐車スペースや近隣の入浴施設、100V電源、24時間利用可能なトイレといった条件を満たした場合に認定される。
今回の実証期間は7月14日から2026年6月30日までの約1年間で、千葉県内のローソン6店舗の駐車場がRVパークとして活用される。予約は専用サイトから行い、価格は2500~3000円となる。
車中泊の需要は高まっているが、それを受け入れる場所は不足している。コンビニは24時間営業かつ有人対応であり、トイレやごみ箱が設置されているなどの安心感に加え、いつでも飲食物を購入できるという利便性もあり、車中泊スペースとして適している。
コンビニにおいては無断での車中泊や長時間駐車という課題があった。ローソン広報部によれば、駐車場の広さや利用状況は店舗ごとに異なるため統一ルールは設けていないが、「長時間の駐車は他のお客さまの迷惑となるため、店舗によっては従業員が声掛けを行う場合もある」としている。今回の取り組みでは、車中泊のほか、電気やごみ処理に関する公式ルールを整備することで、利用者と店舗の双方にとって快適な環境の構築も目指している。
車中泊ユーザーを受け入れるにあたり、店舗側では、専用タブレットによる予約確認、対象車室への専用「置き看板」の設置や撤去、受付セット(利用許可証、注意事項記載用紙、ごみ袋1枚)の手渡し、電源ドラムの貸し出し、生ごみの処理などを行う。取組店舗では「のぼり旗」の掲出も予定している。
コンビニにおける車中泊事業は、夜間の駐車場を有効活用する観点からも意義があるとし、「全国の店舗網を活用することで車中泊場所の選択肢を広げ、快適な『くるま旅』の支援につなげたい」と強調。今回の実証実験の結果を踏まえ、車中泊のニーズが見込まれる他エリアへの拡大も検討していくとしている。
