夏でも涼しいはずの北海道で、気温40度にも迫る記録的猛暑が観測されたと報じられた2025年7月。釧路から生まれた、とあるポスターが話題を集めた。
「笑えるくらい涼しい釧路」と題したこのポスターは釧路商工会議所が2024年に制作したもの。「釧路の6~8月の平均気温は約22℃で、8月でも平均気温が10℃台になる日は珍しくない」という事実をもとに、釧路の涼しさを伝えたものだ。
北海道をテーマにした広告とその制作者を顕彰する「SCC賞2025」(主催:札幌コピーライターズクラブ)では、最高賞を受賞。一連のPRポスターシリーズなどを集めた特設サイトもオープンした。
特設サイトから。一連のポスターなどを見ることができる。
この「笑えるくらい涼しい釧路」のコピーを書いたのは、釧路出身のコピーライターの名塚ちひろさんだ。
名塚さんは約10年前にUターンし、現在は網走・十勝・釧路・根室など北海道の東部地域「道東エリア」の活性化に取り組む一般社団法人ドット道東の専務理事も務めている。名塚さんに制作の経緯などについて、話を聞いた。
コピーライターの名塚ちひろさん(一般社団法人ドット道東 専務理事)。
「30℃超え」で釧路市内はちょっとしたパニックに!
――今年の北海道は異例の猛暑が続いていると報じられています。実際のところはいかがでしょうか。
今年の夏は、115年の観測史上で最も真夏日が続きました……といっても、3日間です(笑)。
隣町の帯広や北見では40℃近い日もありましたが、釧路は30℃で、道内の天気予報の中では1、2を争う低さではありました。



