2027年に業界トップ狙う ワークマン、リカバリーウェアを競合の10分の1価格で大衆化

昨年の10倍となる200万点を生産

ワークマンは今年の秋冬商戦で、疲労回復効果を持つ「リカバリーウェア」の販売を本格化する。同社が2021年から展開している「MEDIHEAL(メディヒール)」は、一般医療機器に分類される「家庭用遠赤外線血行促進用衣」。これまでは主に作業者向けに展開してきたが、一般消費者からの需要も徐々に高まっている。

品薄状態が続いたため、今年の秋冬商戦では昨年の10倍となる200万点を生産。価格は大手ブランドのリカバリーウェアの約10分の1(上下で税込3800円)で、大衆化を狙う。ブランドアンバサダーに武井壮を起用したほか、一部店舗に特設売場を設けるなど、本格的な訴求をスタートした。

メディヒールを着用した、ブランドアンバサダーの武井壮

メディヒールを着用した、ブランドアンバサダーの武井壮

「メディヒール」は、生地の糸に各種鉱石を練り込み、その鉱石から放出される遠赤外線により岩盤浴のような血行促進作用をもたらす。これにより疲労や筋肉のコリを改善する効果があるとされる。2021年春夏期から展開し、累計170万着を販売した。一方、現在は転売が相次ぎ、SNS上では不満の声も見られている。

「メディヒールは正直、ビビりながら作っていた」と語るのは商品本部長の大内康二氏。発売当時から地道に販売を伸ばしてきた商品であり、大規模な需要は想定していなかった。一方、競合他社がスポーツ選手や芸能人を起用したCMやキャンペーンを仕掛けたことで、一般層への認知は一気に拡大。ルームウェアとしての需要が急激に高まっているという。

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