波紋を呼んだ日清「どん兵衛」の広告募集 「ネタ切れ」は演出ではなく「事実」

SNSでの拡散効果を狙う

「考えても考えても、思いつきません…」。日清食品の「どん兵衛」公式アカウントは8月22日、X(旧Twitter)で新広告を募集する投稿を行った。8月18日にリニューアル発売した「日清のどん兵衛辛麺」の広告を、SNSユーザーに考えてもらう企画。商品や出汁の画像なども素材も提供している。投稿後、5日間で約1万件のエンゲージメントと40件を超える応募があり、イラスト調から生成AIによるアニメーションまで多種多様な作品が寄せられている。

広告を募集する「どん兵衛」公式アカウント

広告制作の条件は2つ。1つ目は提供された「どん兵衛辛麺」の画像から1枚以上、「5種の出汁」の画像すべてを使用すること。2つ目は「5種の出汁が入ってリニューアルしたこと」が分かるようにすること。完成した広告は、ハッシュタグ「#どん兵衛辛麺の広告作ってみた」を付けてXに投稿することで応募できる。応募期間は9月5日まで。

応募者の中から抽選で同商品をプレゼント。応募作品の活用方法は現時点では検討していないが、将来的にはテレビCMや店頭販促など、他の媒体に展開する可能性もあるという。

企画に対してX上では「初めて作ってみたけど、めちゃくちゃ難しい」「やっぱりプロはすごい」など多様な反響が寄せられた。投稿作品には「間違い探し風」「イラスト調」など多彩な作品が並び、特に「辛さ」の特徴を伝える表現が目立った。参加者の中にはAIクリエイターも多く、生成AIを用いた高クオリティーなアニメーション作品も多数見られた。

担当者の話によれば、「アイデアが浮かばなかったため一般公募した」というのは演出ではなく事実だとしている。広告制作のプロセスを通じてリニューアルを周知できると判断。様々な広告案がSNS上で拡散することで、参加者以外にも認知が広がることを期待したという。

2023年にも「にじさんじ」所属のVTuber「剣持刀也」氏とのコラボで、Xユーザーに「日清焼そばU.F.O.」のポスターを募集する企画を実施したことがある。しかし「広告が思いつかない」という文脈でのアイデア募集は今回が初となる。

「日清のどん兵衛辛麺」は2024年8月に発売された。今回のリニューアルでは出汁のうまみを強化し、鰹、昆布、煮干、鯖、宗田鰹の5種の出汁を使用している。

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