━━貴社が大切にしていることは?
当社には「社会デザイン発想®」という独自のメソッドがあります。日々変わり続ける常識や既成概念を疑い、生活者の悩みや願いに耳を傾けて、問いを立てる。その問いに対する最適解を、あらゆるステークホルダーを巻き込みながら導き出す手法です。決まりきった解決策を一方的に提案するのではなく、異なる意見も受容しながら、ブランドの成長と社会の共感を両立した「新しいあたりまえ」を創造していく。メソッドであるとともに、私たちの哲学でもあり大切に思っています。
「社会デザイン発想®」をうまく活用できた一例として、2023年にスタートした「土日ミルク」をご紹介します。牛乳の消費減少は酪農家や乳業メーカーにとっての課題であるとともに、子どもの栄養問題でもあるという点に着目しました。そこで学校給食のない日にも牛乳を飲む習慣をつくるべく、今も学校、家庭、社会へ向けた施策を進行中です。例えば「土日ミルクなりきり広告クリエイター」では、牛乳×広告をテーマにポスターのデザインを考える小学校向けの授業プログラムを作りました。オフィシャルサイトには教材資料・指導要領などフリー素材として掲載しています。土日ミルクの取り組みを、これまで1000校以上の学校へ届けてきました。他には、牛乳・乳製品を使った新しい料理を紹介する「土日ミルクレシピ 」や「土日ミルクキャンプ 」、毎週末に人気漫画家の牛乳漫画を発信する「週刊土日ミルク」など。昨年開催した「土日ミルクフェス」には3万人以上にご来場いただきました。
このプロジェクトでは、ステークホルダーが参加する会議を「アイデア会議」と言い換え、クライアントの一般社団法人Jミルクをはじめ、酪農関係者・乳業関係者・ミルクファン・クリエイターなど多様な方々に参加いただいています。会議の参加者がプロジェクトを自分事化するために意識したのは、問いを提示して「のっかりしろ(かかわりしろ+あそびがある自由度)」をつくること。協力してもらうのではなく、一緒に考えていく。そんな雰囲気をつくることで、参加者の熱量を上げていきました。当初はどこか自分事ではなかった参加者も、会議を重ねるごとにリアルな想いや願いを打ち明けてくれるようになり、最後にはプロジェクトに関する情報を参加者が自発的に拡散してくれるように。私は、そうした環境を創り上げることこそがPRの本筋であると思いますし、オズマピーアールの得意技でもあると自負しております。
━━広告会社との違いは?
企業と社会・生活者との双方向のコミュニケーションを基盤に、手法に左右されない自由な発想で施策を考えられる点。そして、多様なステークホルダーとともに最適解を共創できる点などがPR会社の特徴です。
特に当社では、一次情報をキャッチすることを意識的に行っています。クライアントや生活者に会いに行き直接お話しを聞いてみると、やはり想像するだけではわからない隠れた願いや悩みを発見できるものです。事前のリサーチは徹底するものの、企画が進む中で生の声とPR施策の方向性に不一致を感じたら、思い切って再提案するなんてケースも。それくらい“傾聴”への意識を高く持っています。双方に寄り添った分だけ、プロジェクト一つひとつにプライドとやりがいを持って仕事に取り組めます。
一人ひとりの個を尊重しながら“違い”を楽しみ受け入れる
━━どんな人と一緒に働きたい?
いろんな視点を持っていて、その違いを面白がれる人材を求めています。それは、固まりきった考えでいると、コミュニケーションが同質化してしまう危険性があるからです。
オズマピーアールは同性パートナーシップ制度を導入するなど社員の“違い”にもオープンです。個性豊かな200人ほどの社員が所属しており、それぞれが異なる価値観を共有しながら働いています。そんな社風を「カラフルオズマ」とよく例えます。マスな生活者だけに訴えるのではなく、個々の生活者にも目を向けられるような人と一緒に働けたらうれしいです。
オズマピーアールの就活試験は双方向に進行しますので、まるでディスカッションのよう。一問一答形式の面接ではないので、就活生・面接官みんなで議論の着地点を探る場面があります。そんな時、自分の持っていなかった視点に気がついて、いかに面白がれるかが大切ですね。決まった答えがないからこそ難しい試験ですが、ぜひ楽しみながら参加してくださいね。
学生のうちは、特別な勉強をするよりも、さまざまな意見や価値観を受容できるようにしておくことをおすすめします。興味のある分野だけに目を向けず、自分の興味の外側に踏み込んでみてください。
━━オズマピーアールのミライは?
目指しているのは、PRの役割を拡張することです。かつてのPR 会社はメディアとのリレーションズが主でしたが、もっと多くの人や業界と関係を築くようになっています。すでにステークホルダーとの関わり方も変容しています。例えば、患者会などのコミュニティへアプローチを始めていたり、メディアの編集者と一緒にイベントを企画したりと、ステークホルダーとの関わり方も変化させながらPRを広げる動きを進めています。
そこで大切なのが、若手のフレッシュな視点。これを読んでいるあなたの力が必要です!ぜひ私たちと一緒に、「新しいあたりまえ」を作っていきましょう。
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株式会社 オズマピーアール




