搭乗体験そのものの価値を訴求
全日本空輸(ANA)は、声優の花江夏樹と鬼頭明里を夫婦役で起用したSNSムービーを、10月1日から公開している。タレントの西山智樹と前田大輔を起用したテレビCMも展開しており、いずれも飛行機に乗る際の「高揚感」をテーマとしている。旅行需要を促進するため、旅先ではなく、搭乗体験そのものの魅力を伝える狙いがある。
花江夏樹と鬼頭明里を夫婦役で出演するSNSムービー
SNSムービー「ハイな気分だだもれ中!」は主観視点の縦型動画であり、花江と鬼頭は声のみで出演する。それぞれの主観映像と内面のつぶやきが展開され、最後には一つのシーンとしてつながる構成となっている。
総集編、機内食篇、空港篇、ラウンジ篇、離陸篇を公開。機内食で和食か洋食か迷ったり、離陸時の浮遊感やエンジン音に興奮したりする様子など、飛行機体験ならではの「ハイな気分」を表現している。
SNSムービーを主観視点で描いた理由について、CX推進室マーケティングコミュニケーション部の鄭恩朱氏は「人物の視覚情報を多く描かないことで、声という要素を際立たせる」「まるで自分も飛行機に乗って旅に出かけているかのような没入感を感じてもらう」と説明した。
夫婦役に花江と鬼頭が選ばれたのは「空旅に出かける際のハイな気持ちが、声として自然に『だだもれ』する」という趣旨の企画において、印象的な声が重要と考えたためだ。人気アニメ「鬼滅の刃」の声優としても話題の2人のコンビを起用し、あえて夫婦役にすることで、その関係性や会話のやり取りの新鮮さを視聴者に伝える狙いがある。
