未来ものづくり振興会(名古屋市)は10月10日、プロダクトデザインのコンペ「シヤチハタ・ニュープロダクト・デザイン・コンペティション」の表彰式を開催した。受賞作品9点が選ばれ、グランプリには品田聡氏の「ライン印」が選出された。
18回目を迎える本コンペのテーマは「つながるしるし」。「しるし」が持つ可能性を広げるプロダクト、仕組みに関する未発表のオリジナル作品が応募対象で、歴代最多となる1681件の提案が寄せられた。審査委員長は中村勇吾氏が務め、原研哉氏、深澤直人氏、三澤遥氏とともに審査にあたった。また、ゲスト審査員として建築家の大西麻貴氏が、特別審査員として舟橋正剛氏が参加した。
グランプリを受賞した「ライン印」は、シンプルな一本の短い線が押せるハンコ。線同士をつなげたり、模様のように組み合わせたり、手書きの文字や印刷物に線を添えたりと、使い方次第でさまざまな表現ができることが特徴だ。
審査員長を務めたインターフェースデザイナー/tha ltd. 代表の中村勇吾氏はグランプリ受賞作品について「普通はストロークで描く線を、ハンコとして『押す』というのはありそうでなかった体験。みんなが見落としていた面白さを最小限の手さばきですくい上げているところにエレガントな良さを感じました」と評した。
総評では「モックアップのレベルがどんどん上がってきている。ハンコなら押せるし、アプリケーションならある程度動くといったふうに、しっかり使えるモックアップで力の入ったアピールをする人が増えたように感じる」と述べている。
受賞作品は以下の通り。
準グランプリ
・hitohira
畠中正太郎
・どすこい!シート
チーム名:KO-MI(千勝美南、中嶋琴子)
審査員賞
中村賞
・気配灯
チーム名:鮎鹿(北島鮎 鹿島理佳子)
原賞
・苗字かるた
マシモモモコ
深澤賞
・Pum!
濱口真里
三澤賞
・ハンコドリ
徳山洋
大西賞
・笛印鑑
松村佳宙
特別審査員賞
・YA.JIRUSHI→
松尾清晴
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