『BRUTUS』がAIで「話せる雑誌」に Google Geminiが45年分の内容を学習

マガジンハウスがGinza Sony Parkで10月10日から25日まで開催した、創業80周年記念イベント「マガジンハウス博 “銀座から世界へ”」。さまざまなコンテンツが展開されている会場に、2台の電話ボックスが設置されている。これは雑誌『BRUTUS』がGoogleのAI、Geminiと共に開発したもの。過去45年分の『BRUTUS』を学習したAIと、電話ボックスを通して音声対話ができる実験的プロジェクト「もしもし、ブルータス。 with Google Gemini」だ。

「もしも『BRUTUS』と話せたら 」をコンセプトとして開発された「もしもし、ブルータス。 with Google Gemini」のデモの様子。

「もしも『BRUTUS』と話せたら 」をコンセプトとして開発された「もしもし、ブルータス。 with Google Gemini」のデモの様子。

会場に設置された電話ボックスの中で受話器を手に取り、「もしもし」と呼びかけることで、全1040号、創刊から45年にわたる膨大なアーカイブを記憶として持つ『BRUTUS』と、カルチャーに関する会話を楽しむことができる。

時間は1回当たり3分間。会話が終了すると、外に設置されたプリンターからGoogleのAI、Geminiの画像生成・写真編集ツールであるNano Bananaによって生成された画像がレシート用紙に出力される。

生成されるのは電話している体験者の様子を『BRUTUS』の表紙風に編集した画像で、そのタイトルもまた、「もしもし、ブルータス。」となっている。画像生成については、10月31日までWebでも体験することができるという。

電話ボックスの周辺には、「『普通』なのにおしゃれな人って、何が違う?」や「80年代で一番イケてたデートって?」といった質問の例文をステッカーで示している。

電話ボックスの周辺には、「『普通』なのにおしゃれな人って、何が違う?」や「80年代で一番イケてたデートって?」といった質問の例文をステッカーで示している。

電話ボックスの周辺には、「『普通』なのにおしゃれな人って、何が違う?」や「80年代で一番イケてたデートって?」といった質問の例文をステッカーで示している。

電話ボックスの周辺には、「『普通』なのにおしゃれな人って、何が違う?」や「80年代で一番イケてたデートって?」といった質問の例文をステッカーで示している。

雑誌を「読むもの」から「対話するもの」へと展開させた今回のプロジェクト。グーグルのGoogle Geminiの担当者 森氏 は、施策の背景について「ユーザーにとって身近な存在となるような革新的なアプローチを模索していたGeminiにとって、読者の『知りたい』好奇心をくすぐり、『雑誌と対話する』新しい体験はぴったりでした。45年分の日本のカルチャーを特集した『BRUTUS』という人格は、今回のプロジェクトにマッチしていました」と話す。

施策にあたっては、「会話には人の人格が表れやすく、親しみやすさを感じさせるのではないか」と考えたことから、電話での対話というコミュニケーション方法に行き着いた。これまで体験したことを「呼び起こす」点に生成AIと共通点があると考え、ノスタルジック電話な装置として電話ボックスをコミュニケーションデザインとして採用している。

また、画像生成について森氏は、「2025年8月に登場した画像生成機能『Nano Banana』駆使して、『もしもし、ブルータス。』特別号の表紙を飾れる体験も実施しすることで、対話だけでは終わらない形でユーザーとの接点をつくりました」とコメントした。

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