ショートドラマで若者の共感を呼ぶ
テレワークやハイブリッドワークの普及など、ワークスタイルの多様化によって大きな変化を見せているスーツ市場。服装の自由化により既製スーツの販売規模は縮小傾向にある一方で、着る人の体型や好みに合わせて仕立てる「オーダースーツ」市場は拡大を続けている。スーツを着る機会が限られるからこそ、結婚式などの重要なイベントに向けて「きちんとした一着を持っておきたい」というニーズが高まっているためだ。
若年層の購入も増加しており、オーダースーツ専門店を運営するグローバルスタイルは、「その場にふさわしい一着」というコンセプトを「ガチスーツ」として若者層に提案。ショートドラマなどのコンテンツを通じて、会社のプレゼンやプロポーズといった具体的なシーンを描くことでオーダースーツの魅力を訴求している。田城弘志社長に、「ガチスーツ」戦略の狙いや背景を聞いた。
グローバルスタイル代表取締役社長の田城弘志氏
同社はグローバルスタイル事業開始当初から、スーツやジャケットスタイルを「ファッション」の一つとして提案してきたという。田城社長は「スーツは相手への敬意を表すためのフォーマルウェアというだけでなく、自分の身体に合ったシルエットや、好きな色・柄の生地、こだわりのディテールを選ぶことで、自分らしさを表現できるおしゃれなアイテムである」と語る。
