不正受給額は約20億円と判明 jeki、ガバナンス委員会新設・教育強化で再建図る

コンプライアンス強化を含めた再発防止策を公表

ジェイアール東日本企画(jeki)が国の委託事業や補助事業に関する人件費を不正に請求していた問題で、不正受給額は約19億9527万円に上ることが明らかになった。会計検査院が11月5日に発表したもので、内訳は委託事業で11億4311万円、補助事業で8億5216万円。jekiは同日、外部調査委員会の提言を踏まえた再発防止策を公表した。

5月30日の会見で謝罪する赤石良治ら経営陣

jekiは2019年度から2023年度にかけて、国土交通省やこども家庭庁などの中央省庁から83事業を受託していた。本来は実際の作業時間に基づいて人件費を請求すべきところ、作業の実態にかかわらず人件費を過大に請求していたことが明らかになった。

この問題に関して外部調査委員会による報告書が5月30日に公表され、同日付で当時の赤石良治社長が辞任。前社長の原口宰相談役と取締役の石田昌也氏も報酬を返上した。現在は石川明彦氏が社長を務めている。

問題の根幹には、組織的な管理体制の甘さとコンプライアンス意識の欠如があったとみられる。同社は当該事業に従事した社員の人件費を計上する際、事業従事者ごとの「業務日誌」などを根拠資料として作成・保存していた。

実際には、業務に全く従事していない社員を従事者として扱ったり、従事していた社員についても勤務していない時間を勤務時間として計上していた。これにより、実際の従事状況に基づかない人件費を算定し、実績報告書等に虚偽の内容を記載していた。

さらに、不正を隠すため、同社は虚偽の業務日誌と整合するように作業時間明細などの証ひょうも改ざんしていたことが判明している。

実績報告書等に記載された延べ1524人のうち、345人については従事内容を示す資料があり、業務に従事していたことが確認されたが、1179人については業務従事を客観的に証明する資料が提出されなかった。また、実績報告書上は人件費算定の対象外だったが、実際には業務に従事していた従事者が別途26人確認された。

これら計371人分の人件費を基準に算定した結果、82件の委託事業において過大請求額は合計19億9527万円に上るという。

次のページ
1 2
この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

この記事を読んだ方におススメの記事

    タイアップ