大広 ソリューションデザイン本部 副本部長 鈴木良平さん、執行役員 ソリューションデザイン本部 本部長/クリエイティブディレクター 染野智さん、ソリューションデザイン本部 クリエイティブ局 局長/クリエイティブディレクター/ソングライター 望月良さん。
クリエイターとプランナーが相互補完
広告会社として、50年にわたりダイレクトビジネスの強みを活かしたソリューションを提供してきた大広。2025年4月には、クリエイティブ局とブランデッドダイレクト局、キャスティング局、ストラテジックプランニング局という、異なる専門性を持つ4つの局が結集し、新たな組織「ソリューションデザイン本部」が誕生した。
新組織にはクリエイターと、戦略構築を担うストラテジックプランナーが半々の割合で在籍している。約120人が横断的に繋がり、よりクオリティの高い提案が可能となった。執行役員で同部本部長を務める染野智さんは、その変化について次のように説明する。
「クリエイティブとストラテジックプランニングの専門人材が同じフロアで働くことで、互いを補完する役割を果たしやすくなりました。プランナーもクリエイターのような動きができるようになり、クリエイターもプランナーの考えをより理解できる。より最適なソリューションのデザインに繋がればと考えています」。
感情と行動を設計するためのメソッド
新組織で強みとするのが、感情設計と行動設計を掛け合わせた体験創出のための取り組みだ。「これにより、認知から行動・購買に至るまでのフルファネル全体を設計することが可能になりました。認知向上などに留まらず、事業成長などにコミットできるという大広ならではの強みをより一層発揮できる体制が整ったのではと考えています」と染野さんは強調する。
これらを実現するために、ストラテジックプランナーもクリエイターも、「ダイレクトドリブン・マーケティング」と「フルファネルコミュニケーション設計」を共通メソッドとして活用し、互いの領域を横断しながらプランニングに取り組んでいる。
ソリューションデザイン本部副本部長の鈴木良平さんによれば、「ダイレクトドリブン・マーケティング」はSNSなどで消費者と直接繋がる時代において、事業成長に直結するサービスを提供するためのメソッド。次のような3つのステップでプランニングに取り組んでいる。「まず事業成果に関連する目標とターゲット顧客をしっかり定め、プランニングのゴールを設定します。次に人々の心を揺さぶって行動を変えていく“感動体験設計”に取り組みます。そして最後が、併走型のPDCAマネジメント。ゴールや実際の効果を曖昧にせず、しっかりとPDCAを回していきます」(鈴木さん)。
新組織では、クリエイターも強いコアアイデアのもと人の感情と行動を設計する「フルファネルコミュニケーション設計」というモデルを用いた企画制作に取り組んできた。ソリューションデザイン本部クリエイティブ局局長の望月良さんはその目的について、次のように話す。「今は“広告枠におけるクリエイティブのクオリティをどれだけ上げられるか”という点だけではなく、どれだけ成果を上げられたかという指標が必要。クリエイティブの視点から、いかに顧客の行動を変える体験を創出できるかにこだわっています」。
具体的には「Wow・Appeal(驚き・訴求)」「Ask(調査)」「Act(行動)」「Advocate(推奨)」という4つの観点で人が動く仕掛けをコミュニケーション全体から考えるところから企画がスタートする。「特定のデザインやクリエイティブの一部だけを考えるのではなく、全体から感情と行動を設計することで成果に繋げることを大事にしています」(望月さん)。
「強いアイデアが人を動かす」信念
直近のこれらの実践例が、キユーピーの「キユーピー マヨネーズ」発売100周年を記念した渋谷エリアでの企画「マヨ渋」だ。2025年7月から8月にかけて屋外広告やイベント、28の飲食店でキユーピー マヨネーズを使ったメニュー86品を展開した。「マヨネーズと現代の若者との接点をつくるために、喫食体験をメインに据えています。飲食店と考案したメニューを軸に、広告やイベントも連動しました」(望月さん)。
成果や事業貢献を重視するとともに、組織全体で大事にしているのは「強いコアアイデアの力」だ。たとえば前述のキユーピーの企画も、各施策を包括する「マヨ渋」というフレーズをクリエイターが生み出したことが企画全体の強度を高めたという実感がある。
「大広には長く受け継がれてきた『Ideas win』という信念があります。私たちは強い1本のアイデアが人を動かす、と信じています。緻密なプランニングだけでなく、クリエイティブのパワーを信じる気持ちは大事にしたい。その上で、クライアントの事業成長に貢献するソリューションを磨き上げていきたいです」(染野さん)。

キユーピー/キユーピー マヨネーズ「マヨ渋」。
富国生命保険「それがわたし」篇。
日本食品衛生協会「小島よしおと『てあらウィ~!』」篇。
エイブル「エイブルダンス」篇。
江崎グリコ「BifiXヨーグルト(ショッピングモール)」篇。
ブルボン/オリジナルビスケットシリーズ「彩るビスケット」篇。
奥村組/企業広告「やるぞ」篇。
フルタ製菓「フルタガチ恋勢ズ」篇。
エースコック/わかめラーメン「令和」篇。
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