IR優良企業賞2025 アシックスと荏原製作所が大賞受賞

日本IR協議会は11月13日「IR優良企業賞2025」受賞企業を決定し、受賞企業の特徴と選定理由を公表した。

審査対象は日本IR協議会の会員企業のうち株式を公開している企業。2025年の応募企業は371社だった。

IR優良企業賞2025 受賞企業 ※各賞企業名50音順

IR優良企業大賞
・アシックス
・荏原製作所

IR優良企業賞
・旭化成
・TIS
・TDK
・日産化学
・みずほフィナンシャルグループ
・三井物産

IR優良企業特別賞
・小松製作所(コマツ)
・中外製薬
・良品計画

IR優良企業奨励賞
・イトーキ
・Sansan

優良企業賞受賞3回で大賞に

優良企業賞は、毎年1回、優れたIR活動を実施している企業を会員企業の中から選定する。審査委員会はアナリスト、投資家、報道機関などで構成され、応募企業が申告する「調査票」の結果を踏まえて、「IR優良企業」を決定する。IRに熱心な「中・小型株企業」には、「IR優良企業奨励賞」が設けられている。

さらに2005年からは、長期間にわたって優れたIRを継続している企業や、顕著なIRを実施していた企業を称える「特別賞」を設けるとともに、優良企業賞の受賞が3回目となる企業は「大賞」として表彰している。

CEOやCFOの直接対話も評価

優良企業大賞受賞企業のうち、アシックスは2023年と2024年に優良企業賞を受賞。大賞に選定された理由は、以下の通りだ。

・経営層が企業価値向上を目指し、主導的にIRを充実させている。
・CEOやCFOは投資家と直接対話し、その頻度も高い。
・情報開示も詳細で、製品カテゴリー・地域別の利益率などから経営計画の進捗状況などが読み取れる。
・IR部門は投資家のニーズをくみ取り、説明資料やイベントに反映させている。
・米トランプ政権による関税影響や商品トレンド動向などの質問にも適切に答えている。
・資本コストを意識した経営の説明や社外取締役との対話機会の設定、個人投資家向けIRも積極的に進めている。

また、優良企業賞のうちTISは初受賞。経営トップが積極的にIRに取り組み、対話機会を充実させている点や、資本コストや株価を意識した経営に関する説明も具体的である点などが評価された。

新たな株主層開拓をテーマに共感賞も

優良企業賞の他に、「“共感!” IR賞(共感賞)」も選定した。これは、IR優良企業賞に応募した企業の視点を「投票」によって反映させ、積極的なIR活動を共有し、ベストプラクティスの実現を目指すことを目的として2020年に新設したもの。

選定は、「調査票への回答によるエントリー」→「投票結果を集計(得票率)」→「得票率の上位企業(全体、時価総額規模別、業種別)を選定」を経て行った。

2025年のテーマは「新たな株主層を開拓するための取り組み」で、大林組、森永乳業、ディップなど18社が受賞した。

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