佐賀が舞台のアニメ『ゾンビランドサガ』映画化、県民にしかわからない感想を広告に

佐賀を舞台に、アイドルとして活躍する7人の少女たちを描いたオリジナルテレビアニメ『ゾンビランドサガ』の劇場版『ゾンビランドサガ ゆめぎんがパラダイス』が10月に公開された。それに伴い、福岡市地下鉄の空港線・七隈線で電車ジャック「ゾンビランドサガトレイン」を10月10日から3週間実施した。

「ゾンビランドサガトレイン」の車内の様子。中央に県民によるアニメの感想を記した広告、両サイドに佐賀の企業とアニメキャラクターのタイアップ広告などを配置。

「佐賀まみれの電車」をテーマとした車内には、「唐津駅前のロータリーのとこがちゃんと再現されてた。」「小さいころに通っていた懐かしの万両食堂。作中では銃を撃ち込まれていた。」など、10~60代までの佐賀県民による、アニメの感想を記載した中づり広告31種のほか、佐賀の企業9社とアニメキャラクターのタイアップ広告などを展開した。

県民の声を集めた中づり広告。方言を取り入れたほか、多様な意見が集まっていることが伝わるよう表現を工夫している。

コピーの元となった県民の感想は、約1カ月半かけてインタビューやアンケートを通じて、200人以上から集めたもの。その中から、アニメのコアな内容を踏まえ、県民ならではの共感できるエピソードや熱量の高い感想を選定した。

広告制作担当者は「全体を通して『わかった風』ではなく、佐賀県民がリアルに共感できる内容になるよう、あえてニッチなコメントも取り上げるように意識しました」と話す。

たとえば佐賀の秋のお祭り「唐津くんち」にちなみ「シーズン2の最終ライブ、唐津くんち4回分くらい人おる。」というコピーを用いるなど、県民だからこそ理解できる内容も採用した。

佐賀企業の広告にキャラクターが登場するタイアップ広告。作中で、さまざまな地元企業とコラボしてきたことを踏まえ実現した。各企業と相性の良いキャラクターを配置し、キャラクターの性格やアニメ内での行動などと掛けたコピーも記載している。

掲出後は、SNS上で「期間中に10回以上は(広告を)見に行った」といった声やコピーへの共感、独自で運行情報を調べ発信する投稿が見られるなど、ファンと県民の双方を巻き込む施策となった。

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