生活者の「リスクヘッジ購買」が加速、AIサービス利用は5%止まり 電通デジタル調査

電通デジタルは11月21日、ECと店頭を横断する購買行動をまとめた「EC・店頭をまたぐ購買行動実態調査2025」を発表した。調査は2022年に開始し、今回で4回目となる。今年は全国8700人を対象に、主要13カテゴリー29商品について、認知・比較検討・購入・購買後の各フェーズにおけるメディア接触や購買行動を調べた。

購買プロセスのオンライン化は加速、「検討」の捉え方に変化の兆し

調査ではまず、購買行動のデジタルシフトが引き続き進んでいることが明らかになった。2022年から2025年の3年間で、オンライン利用は認知フェーズで+4%、比較検討フェーズで+6.4%、購入フェーズで+3%増加(図1)。認知から購入まで、生活者の購買プロセスがオンラインに寄り添う流れが定着しつつある。

図1

購買体験がECと店頭をまたいで複雑化する中、生活者の購買行動は引き続きデジタルシフトの傾向を示している。

一方で、今年の調査で特徴的だったのが、「検討せずに購入した」と回答する割合の増加だ。2022年の20.7%から年々上昇し、2025年には24.8%に達した(図2)。

図2

とくに美容・コスメ、ダイエット・健康カテゴリーで顕著で、SNSや動画で自然に触れる口コミやレビューが購入を後押ししながらも、生活者自身はそれを「検討」と認識していない可能性が示唆された(図3・4)。同社は、「情報収集が無意識化・ルーティン化し、生活者の“検討の自覚”そのものが変容している」と分析している。

図3

図4

企業対応への期待は高水準、「問い合わせ対応」に課題

また同調査では、購入後の企業対応に関する項目にも注目が集まった。2023年以降、「問い合わせ対応」に対する生活者ニーズと企業対応のギャップは縮小傾向にあるものの、2025年時点で-21.3ptと依然として大きい(図5)。

図5

また13カテゴリー中12カテゴリーで「返品・交換」に関するニーズが最も多く、丁寧でスピーディなサポート体制への期待が強いことがわかった(図6)。

図6

一方、購入前後の案内(発送通知や利用ガイドなど)は、生活者ニーズを企業対応が上回る結果となり、一定の成果が見られる領域であることがわかった。

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