今年で15回目を迎えるTOKYO ART BOOK FAIR(以下、TABF)が、12月11日から開催される。本年度は初めて週末ごとに出展者を入れ替えながら、2週末にわたっての開催となる。
TOKYO ART BOOK FAIRは、2009年にスタート。年に一度のペースで開催し、個性豊かなアートブック、カタログ、アーティストブック、そしてZINEなどを出版するアーティストや出版社、ギャラリーなどが一同に集結する場所として着実に成長。毎年2万人以上が来場し、国内外から約560組(海外約275組・国内約285組)の出展者が集う、アジアで最大規模のアートブックフェアとなっている。
会期中、本展ではさまざまな企画が展開される。
企画の一つが、「ゲストカントリー」。一つの国や地域に焦点を当てて出版文化を紹介する企画で、9回目を迎えた今年はイタリアにスポットを当てる。1966〜77年にかけてイタリアで制作された新聞や雑誌、パンフレット、エフェメラなどを収録した『YES YES YES Revolutionary Press in Italy 1966-1977』と、1978〜2006年にかけて刊行されたイタリアのZINEを批評的に紹介する『OUT OF THE GRID: Italian Zine 1978–2006』を紐解く展示を通じて、イタリアにおけるインディペンデント出版の歴史を探る。また、イタリアのデザインにおける企業と出版の関係性を切り口に集めた書籍の展示「Marchette」に加え、ブルーノ・ムナーリ、エンツォ・マーリ、エットレ・ソットサスらの絵本を多数刊行する出版社Corraini Edizioniによる展示も行われる。
「YES YES YES Revolutionary Press in Italy 1966-1977」
Rosso, anno III, nr. 10-11
「YES YES YES Revolutionary Press in Italy 1966-1977」
Rosso, nr. 15, MAR-APR. 1975
「OUT OF THE GRID: Italian Zine 1978–2006」
「Marchette」
Toc toc. Bruno Munari 1945: dentro i libri!
その他に、世界の難民のポートレートや「大切なもの」を記録したホンマタカシの作品展、Pace Galleryがこれまでに制作してきた展覧会のインビテーションや図録などの印刷物のアーカイブを紹介する展示も。今年はクリスマスシーズンに合わせて、ブルーノ・ムナーリ、中村至男、デヴィッド・ホーヴィッツの3名によるTABFオリジナルのラッピングペーパーを使った梱包サービスを行う「BOOK WRAPPING CORNER」も登場する。
ホンマタカシ「SONGS―ものが語る難民の声」©Takashi Homma
「BOOK WRAPPING CORNER」
会場には、光学機械メーカー Sigma、New Balance、Bang & Olufsen、BEAMS CULTUART(Week 1のみの展示)、東急とアーティストユニットL PACK.と協働によるMuseum of Imaginary Narrative Arts、THREE、オーストラリアに本社を構える映像機器メーカーBlackmagic Designのスペシャルブースも設けられる。
そのほか、トークショー、ワークショップ、サイン会、ライブパフォーマンス、キッズエリア「PLAYGROUND」、地域連動企画「ネイバーズ」など、多彩なプログラムを展開する。
TOKYO ART BOOK FAIR 2025
| 日時: | Week 1 12月11日(木)12:00~19:00 最終入場時間:18:30 12月12日(金)~14日(日)11:00~18:00 最終入場時間:17:30 Week 2 12月19日(金)12:00~19:00 最終入場時間:18:30 12月20日(土)~ 21日(日)11:00~18:00 最終入場時間:17:30 |
| 会場: | 東京都現代美術館 企画展示室B2F、エントランスホール ほか |
| 入場料: | オンラインチケット(日時指定) 一般1,000円+発行手数料165円(税込)*小学生以下無料 ※当日券1,200円(販売は各日16時まで/予定数に達した場合はその時点で終了) ※一部のイベントには別途参加費が必要 |
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