ネヴィル・ブロディ氏がデザイン、「ニコンフィルム&フォトコンテスト」の新アイデンティティ

2025年10月12日、東京・ニコン本社で「Nikon Film and Photo Contest(ニコンフィルム&フォトコンテスト) 2024-2025」の贈賞式が行われた。

「ニコンフィルム&フォトコンテスト 」は、同社が「ニコンフォトコンテスト 」として1969年にスタート。50年以上の歴史を誇る世界最大規模の国際写真・動画コンテストだ。世界180におよぶ国と地域からの応募があり、この日、各部門のグランプリを含む受賞作品を発表した。

そして同日、受賞作品と共にお披露目されたものがある。それは、本コンテストの新しいビジュアルアイデンティティだ。トロフィーや証書デザイン、さらに会場ではモーショングラフィックスも展開された。

デザインを手掛けたのは、イギリス・ロンドンを拠点とするグラフィックデザイナー ネヴィル・ブロディ氏率いるBrody Associatesである。

「ニコンから声がかかったのは、コンテストが40回目を迎えるタイミングでした。長い歴史を振り返ると同時に、新しい世代のクリエイターに向けてその存在意義を再定義したいという意図がありました。依頼内容は、50年以上にわたる写真文化の伝統を大切にしつつ、現代のビジュアルカルチャーにも開かれた新しいアイデンティティを作ること。

また、映像部門の新設に合わせて『Nikon Film and Photo Contest』という新名称に刷新したため、写真と映像の両方を等しく表現できるデザインシステムを構築することが求められました」と、クリエイティブディレクターを務めたネヴィル・ブロディ氏。

目指したのは、国境やジャンルを超えた、インクルーシブでインスピレーションに満ちたプラットフォームである。

「このコンテストは1969年から続く老舗で、新人写真家や映像作家にとって重要な登竜門でもあります。40回という節目は、過去を振り返るよりも未来を見据えるタイミング。ニコン自身も今や映像やストーリーテリングなど、より広い表現領域に踏み出しており、その進化に合わせてブランドをアップデートする必要がありました。

また、テクノロジーや文化の変化も背景にあります。映像表現はより身近で、モバイルで、世界中でつながるものになっています。コンテストも、写真だけでなく多様な表現を歓迎する場へと変わるべきだとニコンは考えたのです。新しいアイデンティティは、まさにその変化を体現しています」

新しいビジュアルは「視点をシフトする」というコンセプトを軸に構築されており、人々に“見えているものを改めて問い直す”体験を促す。

「『視点をシフトする』という言葉は、このプロジェクト全体の軸になっています。それはカメラを動かして視点を変えるという物理的な意味だけでなく、心の持ち方や文化的な見方を変えるという精神的な意味もあります。180か国以上から作品が集まるコンテストですから、多様な視点はテーマというより“本質”なんです。

次のページ
1 2
この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

この記事を読んだ方におススメの記事

    タイアップ