美容室が生活者の声を届ける新たなハブに 信頼関係起点のプラットフォーム「B-net」

美容師と利用者の間に築かれる強い信頼関係を、マーケティングに活かす。ラ・リューンドゥースが展開する総合美容プラットフォーム「B-net」は、LINEでの予約管理やEC機能に加え、メーカー向けにサンプリングやアンケートを通じて生活者のリアルな声を収集する仕組みを構築。美容師・利用者・メーカーの“三方良し”を実現する、新たなデータ活用モデルとして2025年4月にスタートした。

(左から)ラ・リューンドゥース代表取締役 古藤知裕氏、同社B-net事業部 本部長 大沼文芳氏

(左から)ラ・リューンドゥース代表取締役 古藤知裕氏、同社B-net事業部 本部長 大沼文芳氏

信頼関係を基盤にしたプラットフォーム「B-net」

「B-net」は、LINEでの予約機能や施術カルテの管理、EC販売などを行える総合美容プラットフォームだ。美容室・理容室向けにこれらの機能を提供するほか、メーカーに対してはサンプル配布やアンケート、モニター募集などのシステムを提供。プロモーションツールにとどまらず、リアルな消費者インサイトを得られるマーケットリサーチ機能を兼ね備えている。

「B-net」は、LINEでの予約機能や施術カルテの管理、EC販売などを行える総合美容プラットフォームだ。

「B-net」は、LINEでの予約機能や施術カルテの管理、EC販売などを行える総合美容プラットフォームだ。

ラ・リューンドゥース代表取締役の古藤知裕氏は、「B-net」の特長について「美容室における美容師と利用者との間に築かれた強固な信頼関係を基盤としている点にあります」と語る。

「お客さまは施術中に美容師と密な時間を過ごします。平均して2時間ほどという時間を使って、美容師が『これは本当におすすめできますよ』と自信を持って紹介する。リラックスした空間で、自然な会話の中でプロモーションが行われるのです」(古藤氏)。

同社B-net事業部 本部長の大沼文芳氏も、「街中のいたるところにある美容室をメーカーの代理店にする仕組みとも言えます」と話す。

「長年の付き合いがある人からの言葉は、通常の口コミよりも響きやすい。商品やサービスとの出会いを創出したり、お客さまとの会話を通じてその魅力を増幅できる点で、あらゆる業種のゲートウェイになれると考えています」(大沼氏)。

“三方良し”の仕組みで高信頼データを収集

通常のサンプリングとの違いはどこにあるのか。自身も美容師として長年現場に立つ古藤氏によれば、従来のサンプリングは“ただ配るだけ”になりがちで、美容師に金銭的メリットがないことが課題だった。また、街頭調査や“ポイ活”目的のアンケートでは、回答データの信頼性にも疑問が残っていたという。

これらの課題を解決するため、ラ・リューンドゥースは関わる人すべてにメリットがある仕組みを構築した。美容師・美容室はアンケート回答やサンプリング配布を通じて報酬を得られ、利用者にはB-net内で使えるポイントを付与。メーカーは、属性情報に基づいた信頼性の高い意見を得ることができる。まさに「三方良し」の仕組みだ。

さらに、B-netへの会員登録によってID管理が行われているため、同一人物に複数回サンプルが渡ることを防ぎ、データの純度を高く保つことができる。

「お客さまはカラー待ちなどの空き時間に時間をかけて回答し、美容師さんに『答えたよ』と言えるため、アンケート内容にもしっかり向き合ってくれる傾向があります」(大沼氏)。

※※※※※

図表 B-net「サンプリング×モニターアンケートプラン」の実施フロー(例)

高い回答率を生むサロン発のリサーチ設計

アンケートは項目のカスタマイズや自由回答にも対応し、製品の使い心地、試作品のデザイン、キャッチコピーの印象など、詳細なフィードバックを得ることができる。また、メーカーは美容師向けのトークスクリプトを事前に共有し、どのような切り口で商品を紹介してほしいかを設定できるため、情報伝達の質も担保される。

実際にフェムケア商材のサンプリングとアンケートを実施した際には、4000個のサンプル配布に対して3500件の回答を獲得。「一言で良いので感想をください」という簡易設問ながら、高い回答率を記録した。

また各メーカーの要望に応じて、「モニター施策」も実施している。美容室での商品体験に加え、自宅での一定期間使用を前提とした評価を取得することで、具体的な使用実感や効果の変化といった定性データを収集。通常サンプリング施策に比べ、より精度の高い評価を得られる。

美容業界から広がる新たなマーケティングの可能性

B-netは、美容・健康分野の企業にとどまらず、「リアルな消費者の声」を求めるあらゆるメーカーに活用の可能性がある。例えば商品開発の初期段階での調査や、フードロス対策など多様な用途に展開できると見込んでいるという。

美容師が培ってきたコミュニケーション力を最大限に活かしながら、利用者の購買意欲が高まる心理状態とB-netの報酬システムを組み合わせることで、美容師のモチベーション向上にも寄与する本システム。古藤氏は「若い美容師たちが低賃金などの理由で仕事を諦めないように、報酬面からも支援していきたい」と語る。

B-netの導入店舗はすでに100店舗を超え、登録会員数は2025年12月時点で3万~3万5千人に達する見込みだ。今後はEC機能の本格リリースも予定しており、美容室を起点にした新たなマーケティング基盤として、さらなる発展が期待される。

advertimes_endmark

お問い合わせ

株式会社ラ・リューンドゥース
B-net事業部

URL:https://beauty-network-media.com/
E-mail:info@beauty-network-media.com

この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

この記事を読んだ方におススメの記事

    タイアップ