1億4600万件の検索結果を分析、医療系で44%・理由系で60%がAI回答

SEOツール大手のAhrefs(エイチレフス)は、1億4600万件の検索結果ページを分析し、Google検索の「AIによる概要(AI Overviews)」が表示されやすいクエリの特徴をまとめた。情報収集型クエリに強く偏り、理由・定義・質問など“解説ニーズ”が高い領域で表示率が跳ね上がるという。生成AIの普及で「ゼロクリック検索」によるサイトへの流入減が課題とされる中、膨大な検索データをもとに今の傾向を明らかにした。

AIによる概要は“5回に1回”

Ahrefsによると、1億5000万以上のキーワードのうち「AIによる概要が表示」されるのは検索結果全体の20.5%だった。つまり、検索の約5回に1回でAI生成の要約が前面に出てくる計算になる。

表示率が最も高かったのは「理由」を問うクエリで59.8%。「はい/いいえ」で答えられるブール型でも57.4%、定義を求めるクエリでも47.3%と高い。ユーザーが「なぜこうなるのか」「これは何か」といった説明を求める際、 Google が従来の検索結果よりも AI による直接回答を優先し始めていること示す。従来、ノウハウメディアが得意としてきた「背景解説」「用語説明」「意思決定の根拠づけ」に、AIが直接回答として割り込んでいる構図が浮かぶ。教育系コンテンツや解説記事を提供するサイトは、この変化に対応した戦略が必要とAhrefsは示した。

グラフ クエリ別の「AIによる概要」の表示率

クエリ別の「AIによる概要」の表示率

YMYLにも拡大、化学・医療系で40%超

ユーザーのお金や生命(健康・生活)に重大な影響を与えるトピックを示すYMYL(Your Money or Your Life)。GoogleがE-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)を重視して特に厳しく評価していきた。同領域のクリエ全体では32.3%で表示され、とりわけ医療系YMYLは44.1%に達した。Ahrefsは、誤答(ハルシネーション)リスクがある領域でもAIが前に出る実態を指摘している。実際、AI要約の健康情報をめぐっては誤情報の問題提起も続く。

そのほか業界別では、科学(43.6%)やペット・動物(36.8%)など情報提供型で高い一方、ショッピングは3.2%と低水準。不動産5.8%、ニュース15.1%など、購入・行動に直結する検索や鮮度が重要な領域では相対的に表示が抑えられている。Google がAI による概要よりも従来の検索結果を優先し、ECサイトやニュースメディアにとっては、比較的影響が限定的と分析する。

今回の調査により、 Google の「AI による概要」は情報収集型クエリ、特に医療・科学・理由系の分野で積極的に展開されている一方、ショッピングやローカル検索ではほとんど表示されないことが明らかになった。

企業は自社の事業領域がAI による概要の影響をどの程度受けるかを理解し、それに応じた戦略を立てることが求められる。

advertimes_endmark

この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

この記事を読んだ方におススメの記事

    タイアップ