若き日の創業者と現MCが共演 AI活用CMを公開
通販大手のジャパネットたかた(長崎県佐世保市)は1月16日に創業40周年を迎える。年始から記念キャンペーンを展開しており、創業者・髙田明氏の写真をAIで動かしたCMも公開した。創業から現代表の髙田旭人氏への社長交代までをたどるストーリーで、2026年のテレビショッピングMCである中島一成氏、塚本慎太郎氏と、髙田明氏による「タイムリープ共演」が見どころだ。
テレビショッピングでおなじみの同社は、40年の歴史の中で時代の変化に合わせたメディアミックスの設計や商材の拡大など、さまざまな変化を重ねてきた。ここまで成長できた根底にあるのは、取扱商品数の上限を「777商品」に絞り込むといった「厳選集中」の戦略だ。40周年施策全体の狙いと、成長の背景を取材した。
MCの塚本慎太郎氏と中島一成氏
髙田明氏が家業のカメラ店から独立し、1986年に「株式会社たかた」を設立したのが同社の始まり。1990年にラジオショッピングを開始し、全国ネットワーク化を進めた。1994年には深夜枠で「ジャパネットたかたテレビショッピング」を開始した。1999年5月に社名を「株式会社たかた」から「株式会社ジャパネットたかた」に変更。2007年には持株会社(ジャパネットホールディングス)を設立し、2015年に明氏から長男の旭人氏へ社長交代した。
2016年にショッピングサイトの全面リニューアルを行い、商品数を777商品に絞り込んだ。現在は通信販売、旅、スポーツ・地域創生、放送事業を展開する全15社のグループで、拠点数は2025年12月時点で24カ所。グループ連結売上高は2024年12月期で2725億円となっている。
「厳選集中」という戦略
成長を支えた中核に「厳選集中」の戦略がある。顧客の中には、良い商品を選びたい一方で、自分で比較検討するのが苦手な人も多い。同社はそうしたニーズに対応し、従業員がプロと称する目利きで最適な商品を選び、提案している。取扱商品数の上限を777商品と定めたのは、商品を絞ることで1つの商品を大量に仕入れられる体制をつくるため。これが圧倒的な価格競争力や、メーカーと協力した商品改良にもつながっているという。
さらに、アフターサービスまでを一貫して自社で担うことで、安心感や満足度を高め、リピーターの獲得につなげている。
メディアミックスや商材拡大でも工夫
テレビ通販を起点に家電中心に展開してきた同社だが、ネットの普及で購買行動が変化する中、メディアミックス設計や商材拡大を推進してきた。
メディアミックスは、テレビ・ラジオ・チラシ・カタログ・インターネットと多岐にわたるが、これらを個別に運用するのではなく、全媒体で統一した訴求メッセージを発信することで、顧客が情報過多で迷うことを防いでいるという。
さらに、テレビやラジオで「偶然の出会い」を生み、一度購入した人には「会員カタログ」を送付してリピーター化する循環を確立している。
商材は家電中心から水・食品・クルーズ旅行・スマートフォン契約などへ広がっているが、その基準について担当者は「お客様の生活が豊かになるかどうか」としている。拡大にあたっても、多品目を扱うのではなく、取扱商品数の上限(777商品)を定めて絞り込む「厳選集中」の戦略は崩していない。
例えばクルーズ旅行でも商品ラインナップを絞り込み、船をフルチャーター(貸切)することで、寄港地での無料循環バスなどのオリジナルサービスを付けたり、船内イベントを自社で行ったりしている。
家電販売と同様に「高品質・低価格」を実現する考え方で、この姿勢は通販事業だけでなく、BS局の運営やスポーツ・地域創生事業にも生かされているという。
