AI活用で無数の仮説が試せる時代へ マクロミルが目指すは、良い循環の“黒子役”

国内最大級の消費者パネルを持つマクロミル。多くのマーケターにとって「リサーチ会社」として馴染み深い同社が今、AIを武器に大きな変貌を遂げようとしている。豊富なデータ資産と深い消費者理解、最新のAI技術、そして現場への実装力を掛け合わせ、クライアントの意思決定を支える戦略的な「伴走型マーケティングパートナー」へと進化したマクロミルの2人に話を聞いた。
写真 人物 集合

左からマクロミル 執行役員 マーケティングDX 推進本部長 松原 啓介氏、マクロミル 取締役副社長 CSO 橋元 伸太郎氏

支援領域を大幅に拡大しクライアントの意思決定を支援

2000年の創業以来、オンラインリサーチのリーディングカンパニーとして日本のリサーチ産業を牽引してきたマクロミル。大規模な消費者パネルと、意識データや行動データを含む多種多様なデータ資産が同社の強みだ。しかし同社では、こうした強みを活かしつつも、従来のリサーチ会社という枠組みを超え、AIとデータを駆使しながら、クライアントの意思決定を支援する戦略的なマーケティングパートナーへと急速に進化を遂げようとしている。この変革について、マクロミルの取締役副社長でありCSOでもある橋元伸太郎氏は次のように語る。

「お客さまに対して生活者の声を早く正確に提供し、より良い商品やサービスの創出を支援するという私たちの基本姿勢は変わりません。しかし、クライアントを取り巻く環境は複雑化し、課題解決の手段も多様化しています。データの活用方法に悩むお客さまが増えるなかで、私たちは単にデータを提供するだけでなく、企業課題を理解した上で、最適な切り口で分析し、意思決定そのものを支援する役割を強化しています」(橋元氏)。

かつて同社のカウンターパートは、クライアントの調査部やマーケティング担当者が中心だったが、現在はデータを活用するさまざまな部署と連携する。より上流の課題定義からかかわり、マーケティング戦略の策定、さらには商品企画の実現から現場の販売サポートまで、支援領域は大幅に拡大している。

多様な課題に対応できる“現場の実装力”が強み

現在、クライアントが抱える課題は深刻かつ多岐にわたる。「DXやAIをどう業務に取り込み、情報の流れをつくるかという青写真が描けない」「構想はあるが実現のためのリソースが足りない、実装方法がわからない」「データ活用の仕組みをつくっても現場に定着しない」といった悩みに加え、社内への説明責任も重くのしかかる。

しかし、本来はAIの進化によって、迅速かつ正確なデータ処理が可能になっているがゆえ、マーケティングの現場にはPDCAサイクルを複数かつ高速で回すことが求められている。この期待と実態のギャップを埋めることこそ、いま企業が抱えている課題と言える。

この課題の解決に真価を発揮するのが、「マクロミルが培ってきた“現場の実装力”である」と橋元氏は語る。同社の強みは、単なるデータの保有量にとどまらない。深い消費者理解に基づいたデータと、それをクライアントのビジネスで使える形に加工するノウハウ、そしてビジネス課題に即した情報設計を行い、スピーディーに実装する能力にある、と考えているのだ。

また、マクロミル流の支援スタイルについて、同社 執行役員 マーケティングDX推進本部長の松原啓介氏は次のように語る。

「多くのデータを保有している企業は、マクロミル以外にもあります。そのなかでも、私たちが強みを発揮できるのは『どういうデータを取れば現場で使えるか』を常に考え、成果を積み重ねている点にあると考えます。クライアントへ出向させていただいたり、プロジェクトマネージャーとして伴走したりするなかで、現場に必要な情報の粒度やルールが見えてくる。そこから『このユーザーには何が必要なのか』といった深いインサイトを、AIを活用してデータとつなぎ合わせることで、施策の勝ち筋を従来よりも具体的に描くことができるようになってきました」(松原氏)。

クライアントにデータを納品して終わりではなく、現場で「使える」形にするための道筋、すなわち「マーケティングの型」をつくる。これこそが同社が、標榜する選ばれる理由なのだ。

AIなどの技術を駆使しプロセスはスマートに

こうした方針の実現に際して、大きな力を発揮するのがAIだ。マクロミルにおけるAI活用は、大きく2つの方向性で進んでいる。

ひとつが社内業務の効率化と高度化だ。ルーティン業務の自動化によって生産性を高め、社員がより付加価値の高い業務に集中できる環境を整えている。提案資料の作成やディスカッションの幅を広げる際にも、AIは欠かせないパートナーとなっている。

もうひとつは、クライアントサービスの向上に向けた活用だ。マクロミルではクライアントと共に消費者を模したAIエージェントとの対話による定性調査の自動化や、自然言語を用いた直感的なデータ集計とデータサイエンスを駆使した分析支援を提供し始めている。これにより、従来の時間とコストの制約から解放され、無数のコンセプト立案、シミュレーションによる優先付け、絞り込みが可能になった。

「PDCAを回すサイクルが早くなり、多頻度での検証が求められるなか、コストパフォーマンスも重要です。最新技術を活用して効率よく回していくことは必須であり、私たちはずっとそこに取り組んできました。今までは人の手に頼っていた部分に技術を取り入れ、人は意思決定などの本質的な業務に集中する。一方で、技術を駆使してプロセスをスマートにしていく。これが私たちの目指す姿です」(橋元氏)。

今後の展望について、両氏は「良い商品やサービスが生まれる循環をつくること」への貢献を掲げる。クライアントの間接業務を減らし、アイデア創出や直接業務に時間を割けるよう支援することで、企業の競争力強化を後押しする考えだ。

「お客さまには顧客にとっての価値創出に、直接的にかかわる仕事に時間を使っていただきたい。調査や分析にかかる時間を私たちがAIとデータで圧縮し、コストを削減することで、その分より多くのアイデアを試せる状態をつくりたいのです。そうして生まれた良い商品やサービスが消費者に受け入れられる循環を、黒子として支えていけたら嬉しいですね」(松原氏)。

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お問い合わせ

株式会社マクロミル

URL:https://www.macromill.com/
E-mail:press@macromill.com

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