ビール・発泡酒・新ジャンル税率一本化が迫る キリン、サントリー、サッポロ 2026年のビール事業戦略

飲料メーカーが、2026年のビール事業方針を発表している。10月には酒税改正の最終段階が予定され、ビール系飲料(ビール・発泡酒・新ジャンル)の税率が一本化される。税率に差がなくなる中、各社はどのように2026年を戦っていくのか。キリンビール、サントリーホールディングス、サッポロビールの3社の取り組みから見ていく。

キリンビール、2026年の事業戦略の中核担う4つの取り組み

キリンビールがビール事業方針を発表したのは1月15日。「お客様価値の創造にチャレンジ」をテーマに、「お客様価値の創造に向けたブランド育成」、「お酒の未来を創る両面のアクション」、「海外事業の成長による収益力の拡大」、「攻めの技術開発によるイノベーションの創出」を軸とした事業戦略を発表した。

4項目の具体的アクションは以下のとおり。

(1)お客様価値の創造に向けたブランド育成

10月の酒税一本化を機会と捉え、環境の変化を先取りした商品ポートフォリオを構築し、ブランドを育成することでお客様価値を創造し、お酒の未来を創るイノベーション創出にチャレンジする。

(2)お酒の未来を創る両面のアクション

2025年から開始した、「つながるよろこびを、未来へ」のスローガンの下、各ブランドと「人と人、人と社会をつなげる」ためのアクションを紐づけたコミュニケーションをさらに進化させ、お酒のもつポジティブな価値を感じてもらう取り組みを実行。また、酒類事業を営む企業として、アルコールの有害摂取根絶に向けた啓発活動とともに商品展開を連動させることで、節度ある飲酒文化の醸成とこころ豊かな社会の実現を目指し、未来に向けた責任を果たす。

(3)海外事業の成長による収益力の拡大

アジア、北米、オセアニアの3ブロックで構成されるAPAC地域を海外事業における最重点エリアに設定し、各国と地域にあわせた商品展開と、現地パートナー連携の強化を通じて、海外のお客様にも手に取ってもらえる環境作りを推進。

(4)攻めの技術開発によるイノベーションの創出

今後、お酒のイノベーションを通じた価値創造を推進していくため、2026年4月に「技術イノベーションセンター」を新設し、体制を強化する。合わせて、新しい領域として、お酒の楽しみを広げる価値の創造にチャレンジする。

なお、2026年の販売目標(金額ベース前年比)は、ビール累計で-3%、RTD計+6%、洋酒計+9%、ノンアルコール飲料計+38%。

2025年は、ビール類計が前年比100%、ビールカテゴリーでは、主力商品の「キリン一番搾り生ビール」ブランドから「キリン一番搾り ホワイトビール」を発売。ラインアップを強化したことにより「一番搾り」ブランド計では前年比104%で着地した。

10月に発売した「キリングッドエール」は年間販売目標の約2.2倍となる130万ケースを達成。また、「キリン 氷結®」ブランドはスタンダード・無糖に加え、mottainaiシリーズを発売。多様な顧客のニーズに対応した提案を行うことで、前年比100%で着地した。

さらに、ノンアルコール・ビールテイスト飲料では、9月に発売した「キリン本格醸造ノンアルコール ラガーゼロ」が年間販売目標※3の約1.1倍にあたる55万ケース※4を達成した。

※1・3 発売当初の年間販売目標に対して、※2・4 大びん換算

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