タクシーの中で突然の癒しコンテンツ、「いきもの東急不動産」第2弾「それはさておき 動物」

東急不動産は、2026年1月にタクシー番組「それはさておき動物」を開始した。

「それはさておき動物」トラ篇 

映像の映し出されるのは、動くことなく水にプカプカと浮くビーバー。手足を伸ばして横になるトラ。岩の上で気持ちよさそうに眠るアライグマ。つぶらな瞳でこちらをじーっと見つめるケープハイラックス……。動物たちはほぼ動かず、時間だけが静かに流れていく。そこにはタクシーCMや番組にありがちな、サービスやツールの紹介は一切ない。タクシーに乗った人にとって、この番組はひとときの安らぎの時間となっている。

これは、2024年に東急不動産が開始した「いきもの東急不動産」プロジェクトの第二弾となる試み。第一弾では、鳥のための最高の巣箱を制作し、東急プラザ表参道「オモカド」に設置した。

「東急不動産さんは環境先進企業を標榜し、古くから自然との共生を大切にしてきたDNAがあります。他の生物が健やかに暮らせる環境は、巡り巡って人間にとっても真に心地よい場所になるはずという想いから始まった『いきもの東急不動産』は、人間の快適さだけを追求するのではなく、鳥や虫など他の生き物にとっても住み心地の良い街づくりを伝える施策です。『いきもの東急不動産』第2弾となる2026年では、こうした想いを、特に都市のなかで忙しく暮らしているビジネスパーソンに届けたいというオリエンをいただきました」と、プランナー 北浦俊氏。

前回のプロジェクトでは、鳥を中心とした生物に焦点を当てたが、今回クリエイティブチームが着目したのは「人間」だ。

「コスパやタイパ、意味のある時間ばかりが優先される世の中で、ふと顔を上げたらそこに木々や昆虫、野鳥がいる。都市の自然環境を守るということは、もちろん生物多様性のためでもありますが、実は人間が人間社会から離れられる時間を守るということでもあるのでは?というところから考えはじめました。たまに『こういうニュースだけでいい』という投稿文とともに動物のほっこり記事が話題になるのも、根底には気持ちの余白を求めているという仮説があり、そこから考え始めています」(クリエイティブディレクター 姉川伊織氏)

そして生まれたのが、都心のタクシー画面の中で、次の目的地や用事に急ぐ気持ちに「それはさておき」と区切りをつけて、何も求められずただ動物を見ていられる時間を生み出す新番組だった。現在タクシーアプリ「GO」が搭載されているタクシーの後部座席モニターで視聴できる。

「タクシーメディアTOKYO PRIMEの『乗車体験をより良くしたい』という想いと東急不動産の想いが重なり、”突然の癒しコンテンツ”生まれました」(コンテンツプロデューサー 石井岳氏)

CMは、画面上をとことこと歩いてきて、大きく伸びをする番組ロゴから始まる。

アートディレクター 玉置太一氏は、「このタイトルロゴの役割は、忙しさや理屈まみれの日常の中で、突如動物の世界に誘うための入場ゲートのようなもの」と話す。
「少しでも愛らしく、動物と触れ合っているかのような癒しの心になるために、『動物』の文字には命を吹き込んでいます」

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