Z世代にプラントベースは浸透するのか キユーピー×青学の産学連携で9割が態度変容

新習慣のZ世代への定着狙う

キユーピーと青山学院大学は、プラントベースフード(植物由来食品)ブランド「GREEN KEWPIE」のマーケティング施策を学生主体で企画・実践する産学連携プロジェクトを実施した。

プラントベースフードは環境配慮や食の多様性といった観点から注目が高まる一方、若年層を中心に日常的な選択肢として定着しているとは言い難い。こうした課題意識のもと、同プロジェクトではZ世代である学生自身がターゲットとなり、同世代の食行動や価値観を起点に施策を構想した。プロジェクトは約4カ月間にわたって進められ、2025年11月に最終成果発表会を開催した。

学生たちは無意識的に野菜を摂取するベジタリアンを意味する造語で「無意識タリアン」と名付けた、健康や環境を強く意識せずとも“おいしそう”“手軽”と感じれば選択する層に着目し、体験を通じてブランド理解を促すことを狙った。

青学内の喫食イベントで3000食完売

2025年10月には青山学院大学・青山キャンパス内で、10日間の喫食イベント「Try! Plant Based Foods」を実施。GREEN KEWPIEを使用した複数の限定メニューを学内で販売し、価格設定や見た目、メニュー構成にも学生ならではの視点を反映した。屋外ブースでの販売や学内各所への告知掲出など、リアルな接触機会を重視した結果、期間中に約3000食を完売する成果を上げた。

イベント前後で行われた調査では、GREEN KEWPIEのブランド認知率が約28%から約76%へと48ポイント伸長したほか、喫食者の92%が「今後も購入したい」と回答するなど、体験を通じた理解促進と購買意向の向上が確認された。デジタル上での情報接触が主流となる中、実際に「食べる」体験を設計することの有効性が、数値として示された形だ。

最終成果発表では「ペルソナのズレと修正を行った」と報告

最終成果発表会では、学生から企画意図や施策設計のプロセス、実施を通じて得られた気づきが共有された。「健康意識が高い青山学院大学生はサラダを好むはず」という仮説を立てたが、実際にはサラダ系メニューよりもパンや麺類といった主食系メニューが早く完売する結果となった。事前のペルソナ設定と実際の購買行動にズレがあったことを受け、学生は「思い込みをせず、顧客の行動を深く観察することの重要性」や「日常の食事にプラントベースフードを自然に溶け込ませる難しさ」など実践を通じて得た学びが語られた。

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青山学院大学の久保田進彦教授は、学生が実際に企画から運営まで担う機会の教育的価値に言及し、企業と連携した実践的学びの意義を強調した。また、キユーピーの濱崎伸也・取締役 常務執行役員は、学生の柔軟な発想と行動力を評価するとともに、デジタル情報があふれる時代におけるオフライン施策の可能性を改めて実感したとコメントを残している。

今回の産学連携プロジェクトは、Z世代に対するプラントベースフードの浸透を検証すると同時に、学生の視点を生かしたマーケティングが企業側にとっても新たな示唆をもたらした。

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