CPM70%改善、ROASは3倍に 化粧品ブランドOSAJIはPinterestをどう活用したのか

化粧品ブランドのOSAJI(オサジ)は、プロモーション施策にビジュアルプラットフォームのPinterest(ピンタレスト)を活用し成果を上げている。2025年に展開した施策ではAIによる新機能により、前年との比較でCPM70%改善、CPA60%削減、ROASが3倍という目覚ましい成果を達成した※1。OSAJIがPinterest活用に至った経緯などについて、OSAJIの岸田千佳氏と、ピンタレスト・ジャパンの井上英樹氏に聞いた。

クリエイティブなOSAJIのマインドと合致

OSAJIは敏感肌に寄り添った処方を特徴とする化粧品ブランドだ。2017年にローンチし、皮膚科学に基づいたスキンケア、ボディ・ヘアケア、コスメ、フレグランスなど、年々商品ラインナップを広げている。そのユニークなブランド名は、江戸時代に薬を調合する際に用いられた「匙(さじ)」に由来しており、「美しい皮膚のためのライフスタイルをデザインする」という現代の「お匙」としての役割を担うことを目指している。

もとは親会社である自動車部品のめっき処理などを手がける日東電化工業(群馬県高崎市)の一部門からスタートした。自動車部品の製造で培われた精密なものづくりへのこだわりや、品質への徹底した姿勢が、OSAJIの製品開発にも息づいている。

「代表自身がクリエイティブを愛し、ものづくりへの情熱を持っていることが、OSAJIの世界観を形成する上で大きな要素となっています」と岸田氏。同社の代表で化粧品開発者である茂田正和氏が自身で料理教室を開いたり、視覚障害者向けのメイクアップ「ブラインドメイク」に感銘を受けて活動を支援したりと、美容の枠を超えた活動がブランドの独自性を深めている。

OSAJI マーケティング&クリエイティブ本部 マーケティング部 岸田千佳 氏

そんなOSAJIはこれまで、OEM事業やホテルのアメニティ提供、コロナ禍での消毒液販売などを通じて認知度を高めてきた。当初はEC中心の展開だったが、現在は19店舗を展開するまでに成長し、ECや直営店舗、卸売、サウナ施設やホテルへのアメニティ提供など、多角的な販路を構築している。

プロモーションにおいては、オフライン・オンライン両軸での施策を展開。ポップアップストア展開やリーフレット作成、店舗限定商品の開発など、リアルな体験を重視する一方、ソーシャルメディア上での発信も積極的に行ってきた。そんな中、Pinterestに注目した理由について、岸田氏は次のように話す。

「以前からPinterestの持つビジュアル重視の特性と、OSAJIのクリエイティブの相性の良さを感じていました。特に、ユーザーが未来のインスピレーションを探しに来るプラットフォームである点に魅力を感じ、新規顧客層へのアプローチやブランドイメージの浸透に効果的ではないかと考えました」

期間限定商品プロモーションで大きな成果

井上氏は、Pinterestのプラットフォームとしての特徴を次のように説明する。

「Pinterestは、単なるSNSではなく、『インスピレーション探索エンジン』や『ビジュアル探索プラットフォーム』と呼んでいます。ユーザーは、自分の興味のあることを深く掘り下げたり、未来の計画のためにインスピレーションを得たりするために利用しています。検索、ソーシャル、コマースの交差点に位置するプラットフォームであり、ポジティブな環境で、ユーザーは自分の理想の未来を想像しながら利用しています」

ピンタレスト・ジャパン 執行役員ディレクター 井上英樹 氏

現在、日本国内では約1280万人の月間ユーザーが利用しており、そのうち約4割が男性、6割が女性だ。特にZ世代のユーザーが急増しており、全体の3割以上を占めている※2

「Z世代を中心に、ビジュアルで情報を検索し、インスピレーションを得るという行動様式が非常に増えています。これは、Pinterestが持つビジュアル探索の機能と合致しており、OSAJI様のようなビジュアル訴求力の高いブランドにとって、非常に親和性が高いと言えます」(井上氏)

OSAJIがPinterestでの広告運用を開始したのは2023年10月頃から。当初は手動による運用していたが、その後AIによる最適化機能「Pinterest Performance+(パフォーマンスプラス)」を導入したことで、目覚ましい成果を上げた。特に、季節限定商品「Utsuri」のキャンペーンでは、前年比でCPMを70%改善、CPAを60%削減、そしてROASは3倍に※1。「これは、AIによる自動最適化と、OSAJIのクリエイティブ、そしてPinterestプラットフォームとの相性の良さが組み合わさった結果だと考えています」と岸田氏は振り返る。

2025年から、AIで広告運用を最適化する「Pinterest Performance+」を導入

「AIによる最適化は、単に作業を軽減するだけでなく、効果の最大化にも大きく貢献しています。素材の選定やターゲティング設定といった一部の作業は必要ですが、それ以外の部分をAIが最適化してくれるため、より効率的に、より高い成果を目指すことが可能になりました」と井上氏も補足する。

広告効果が長く続くのはPinterestならでは

Pinterestの最大の強みは、「ポジティブさ」だ。他のSNSと異なり、ユーザーは自分の未来を想像し、インスピレーションを得るためにプラットフォームを利用しているため、広告に対してもポジティブな姿勢で向き合う。

「OSAJI様のような、見た目の美しさやコンセプトに共感するブランドは、このポジティブな環境と非常に相性が良いといえます。また、広告自体もコンテンツとして受け入れられやすく、ユーザーが楽しみながら消費できるという特徴があります」(井上氏)

さらに、Pinterestのコンテンツの「長持ち」する点も大きなメリットだ。他のプラットフォームでは数日で半減期を迎えるコンテンツも、Pinterestでは平均4カ月と長期にわたってユーザーにリーチし続けることができる※3。これはOSAJIのような、ストーリー性や世界観を大切にするブランドにとって、広告効果を長期的に維持できるという点で非常に有利で、古くなったクリエイティブでも、ユーザーが興味を持てば再び表示されるため、広告効果が持続しやすい。

広告効果が持続しやすいストック型のプラットフォームであることが特長※3

では、どのようなブランドや商品がPinterestに向いているのか。井上氏は次のように話す。

「特定のジャンルに限定されるわけではありません。ユーザーが『インスピレーションを得たい』と思っているカテゴリーの商品であれば、どのような商材・サービスでも効果を発揮する可能性があります。ファッション、インテリア、コスメはもちろんのこと、旅行、アート、教育、さらには金融や不動産といった分野でも、ユーザーの未来への計画や願望に寄り添ったコンテンツであれば、高い効果が期待できます。OSAJI様の場合、美容に関心のある層はもちろんのこと、アートや旅行といった分野に興味を持つ層にも、ブランドの世界観が響いていることがデータからも分かっています。これは、Pinterestならではのクロスジャンルなターゲティングと、ブランドの持つ多角的な魅力が合致している証拠といえます」

Pinterest Performance+の存在に加え、Pinterestはグローバルで6億人以上の月間ユーザーを抱えており※4、海外展開を視野に入れている企業にとっても、容易にキャンペーンを展開できるプラットフォームといえる。日本に興味を持つ海外ユーザーへのアプローチも可能であり、インバウンド需要の獲得にもつながる可能性もあるだろう。

OSAJIでは、Pinterestでのさらなる活用を目指し、今後は、商品フィードを連携させる「カタログ広告」のフォーマットの活用も検討中だ。また、予約型広告を活用し、イベントやセールといったタイミングでの認知拡散も強化していく予定だという。

「OSAJI様のように、ブランドのストーリーや世界観を大切にするブランドにとって、Pinterestは非常に有効なプラットフォームです。今後は、カタログ広告や予約型広告といった新しいフォーマットの活用を通じて、さらに多くのユーザーにOSAJI様の魅力を届けていきたいと考えています。また、Pinterestの持つ『ストック型』の特性を活かし、広告掲載期間後も継続的に効果を生み出すような運用を目指していきたいです」(井上氏)

※1:UTSURIキャンペーンでPinterest Performance +を使用した場合と、使用しなかった場合との比較。OSAJI調べ(2025年11月)
※2:Nielsen Mobile Netview 利用者数(日本、2025年3月)より
※3:SCOTT M. GRAFFIUS, “Lifespan (Half-Life) of Social Media Posts: Update for 2024”(2024年1月)より
※4:Pinterest 社内データより(全世界、2025年3Q現在)

お問い合わせ

ピンタレスト・ジャパン合同会社

URL:https://business.pinterest.com/ja/ads-consultation/

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