ガリガリ君と見せかけて、“ガツン、とみかん” へ 「ガのつくアイス」CMの記憶設計

赤城乳業は7月13日から19日まで、「ガツン、とみかん」の新テレビCM「ガのつくアイス」篇を放映した。出演は江頭2:50。江頭と「ガツン、と」シリーズのコラボレーションは5年目となる。

写真 CM カット

ガツン、と ガのつくアイス篇

今回のCMで特徴的なのは、同じ赤城乳業の看板ブランド「ガリガリ君」を想起させる構成だ。暗がりの中、ガリガリ君を思わせるシルエットが現れ、「ガのつくアイスといえば……」と問いかける。多くの人がガリガリ君を思い浮かべた直後、江頭が扮する「ガツガツ君」が登場し、「ガツン、とみかん」に着地する。

一見すると、ガリガリ君の強すぎる認知に、「ガツン、とみかん」が飲み込まれかねない企画だ。しかし制作側は、むしろその認知を入口として活用した。

企画の背景には、江頭が過去に「エガちゃんねる」内で、ガリガリ君を超えたいという趣旨の発言をしていたことがある。赤城乳業は2026年、江頭との取り組みが5年目となる節目を迎え、特に「あたおか」と呼ばれる江頭ファンに、「ガツン、とみかん」を手に取ってもらう新しい企画を模索していた。

ガリガリ君を相手にした方が、江頭の挑戦は魅力的になる

赤城乳業では、夏の話題化施策としてガリガリ君の展開も検討していた。そうした中で、エガちゃんねる内で「ガツン、とみかん」が一時的にガリガリ君を上回ったことが話題となり、「江頭が赤城乳業を代表するブランドであるガリガリ君に挑戦する」という構図が生まれた。

赤城乳業マーケティング部の佐藤信一氏は、「一見すると無謀。しかし、だからこそ応援したくなる。そんな江頭さんらしい挑戦であれば、多くの方に楽しみながら参加していただけるのではないかと考えた」と話す。

赤城乳業にとって、ガリガリ君は楽しさや遊び心を象徴するブランド。一方、「ガツン、とみかん」は、みかん果肉のおいしさや満足感を強みとするブランドだ。両商品は同じ氷菓カテゴリーだが、購入理由やブランド資産は異なるため、需要の食い合いは限定的だと見ている。

今回の企画は、どちらかの顧客を奪い合うのではなく、赤城乳業ブランド全体への接触機会を増やす狙いもあった。ガリガリ君側にとっても、看板ブランドとしての存在感を改めて示し、SNSや動画コンテンツを通じて若年層と再接触する機会になるという。

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