インサイト発見に強み!新リサーチ手法「MROC」(後編)

MROCが登場する必然性ー社会環境の変化に合わせて、マーケティング情報収集の手段が変容している

ソーシャルメディアの活用が企業にも広く普及した今、マーケティングリサーチの新手法として注目されているのが「MROC」(Marketing Research Online Community)だ。特定のテーマに関して興味関心のある人を集め、コミュニティ内のさまざまな機能を使って自然な会話を引き出すというこの手法が、なぜ注目されているのか、GMOジャパンマーケットインテリジェンス 取締役副社長 織戸恒男氏に聞いた。

『インサイト発見に強み!新リサーチ手法「MROC」(前編)』はこちら

個人情報保護の意識で変容する情報収集の手段

MROCは消費者インサイトをより深堀したいという企業側のニーズを受けて生まれてきたものだ。一方で

前回

に述べたように、社会環境の変化に合わせた調査手法の変容という側面もある。これまでの歴史を見ても、調査手法は常に時代の変化に合わせて変わってきた。MROCが登場した背景にも、社会環境の変化による必然としてデータコレクション、つまりは情報収集手段の変容の必要性も大きいだろう。

たとえば90年代中頃までは訪問面接調査も多く行われていた。この場合、対象となる市町村で住民基本台帳を閲覧し、そのデータからランダムに対象者を抽出し、訪問していた。しかし現在では個人情報保護の観点から、マーケティング調査の実施を目的とした住民基本台帳の回覧は基本的にできない。

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