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コラム

販促・集客メディアフォーラム2012

【販促・集客メディアフォーラム(No.17)アテックス】 ルルド マッサージシリーズの商品開発と新需要開拓の戦略

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「宣伝会議集客・販促メディアフォーラム2012」が8月28日、29日、東京国際フォーラムで開かれ、新カテゴリを切り拓いた商品の販促、ネットと連動して店舗へ集客した施策、チラシ活用、消費者の行動観察などをテーマに、多くのセミナーが行われました。その一部を9月から10月上旬にかけて、本欄で紹介します。

アテックス 企画部企画デザイン課 課長 岩井眞琴氏

女性目線の新商品が口コミでヒット商品に

岩井眞琴氏

アテックス 岩井眞琴氏

従来のマッサージ機は大きい、値段が高い、ダサいというイメージで、ターゲットも主に男性や年配の方でした。しかし、20~30代の女性の間でも実はマッサージ機が欲しいというニーズはありました。そこで我々は女性ターゲット向けのマッサージ機に着目しました。

当時、当社は開発も営業も男性社員ばかりでしたので、この商品は女性スタッフが女性目線で開発。男性社員からは「見た目でマッサージ機器と分からない」「これだけの機能では売れない」と言われながらも何度もサンプルを作っては提案しました。そうして60個ほど作ってやっと商品化に至り、「ルルド マッサージクッション」がデビューすることになったのです。

パッケージは機能訴求よりもインテリア性を重視し、斬新なデザインを採用しました。また、発売後も売り場の新鮮さを保つために季節ごとにカバー部分の新デザインをリリースし、新しいパッケージが店頭に並ぶようにしました。

この商品は通常マッサージ機器を置く家電売り場ではなく、クッションが置かれている寝具売場に置かせていただき、体感してもらえるようサンプルを設置するなどして販売をスタートしました。

2009年9月に発売した「ルルド」は「いい物見つけた」と一般のお客さまから、芸能人の方まで、SNSやツイッターで紹介いただく、パブリシティで露出される、といった口コミ効果により、その年のクリスマスシーズンには出荷数が30万台を超え、年間で100万台売れて2010年のヒット商品にも選ばれました。

今後は商品名の認知度を上げていきたい

とにかくこの商品はコミュニケーションの強化施策をとりました。クリスマスキャンペーンでプチクッションのプレゼントをつけたり、母・父の日にはプルスプーンのプレゼントをつけたり交通広告を展開するなどの施策を行いました。

2012年6月にはシリーズ集計400万台を突破するところまできています。消費の認知拡大と合わせてコードレスの新需要にも着目し、今年8月に新商品としてコードレス機器を販売しました。

こうした施策によって経緯で小型マッサージ機のマーケットシェアで60%になり、口コミで販売台数は400万台に達しました。そこで実感したのは、プロモーションの核はやはり商品だということです。商品がほかにない個性をもっていれば、CMを打たずに口コミの盛り上がりを待つのも一つの選択肢だと思います。

また、理想的な使われ方だけでなく、理想的な売り方のイメージを大事にすることもポイントになりました。

繰り返しになりますが、この商品は、まずマッサージ機器市場における若い女性のマーケットという盲点をつけたことが大きかったと思います。

今後はルルドブランドへの認知をより高めていくことが課題だと考えています。

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