なぜ日本の空き地はコンビニや駐車場になるのか? ポートランドと鎌倉に学ぶ「街の豊かさ」を生み出す選択

写真 風景 ポートランドの空

この夏の終わりをオレゴンのポートランドで過ごしました。久しぶりに帰ったポートランドでは、毎朝毎夕、息子とそのお友だちとサッカーをしに公園に出かけました。

ポートランドは「すべての住民が、半マイル内(約10〜15分の徒歩圏内)に公園を持てるようにする」という目標が掲げられており、そこではサッカーもバスケットボールもし放題。カフェではなく公園に会いにきてくれた私の友だちもいました。

待ち合わせてちょっと話そう!となると日本ではだいたいカフェになりますが、ポートランドでは、公園やハイキングをしながらハングアウトみたいなシチュエーションもコロナが終わった今でも日常にあります。

一方で、日本に戻ってくると、少し違う景色があります。空き地が出ると、その多くはコンビニエンスストアか、コインパーキングになっています。

空いた土地がなぜコインパーキングになるのか

この空き地をどう使うかの選択の結果がコンビニやコインパーキングになることは、怠慢でも偶然でもなく、土地を持つ側から見ると、とても合理的な選択だと正直、思います。

コインパーキングは、運営会社を入れれば初期投資がほぼゼロで始められるようですし、収入も早い段階で入ってきます。観光地であればなおさらです。しかも、観光客にとってもハッピーなので双方にメリットがあります。

さらに、将来ほかの用途に使いたくなれば設備を撤去するだけでOKなので、可逆的な選択とも言えます。更地のまま置いておくより、アスファルトを敷いて駐車場にした方が、固定資産税の面でも有利に働くことすらあるようです。

つまり、駐車場は、土地の使い道をこれ!と決められない人や、何かしたいという意思がない場合に、都合のいい選択のひとつなのでしょう。

そしてここで、残念ながら公園などレクリエーションの場にするという選択は、空いている土地の活用を検討する際、きっとその土俵にすらあがらないのだろうと予測します。公園にするということは、その土地を公共のものとして手放す行為であり、行政が都市整備の中で決めて買い上げるなど、誰かが強い意思を持って「ここは公園にする」と決めない限りは、なかなか生まれないものになります。

でも、子どもたちにとっては、公園はとても大事だと思うんですよね(大人にとっても)。

写真 風景 ピックルボールのコート

空き地がピックルボール&スケートボード場に。ポートランドの風景から。

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ポートランドの暮らしの中で考える「企業と社会課題の関係」
松原佳代(広報コンサルタント/みずたまラボラトリー 代表)

スタートアップの広報育成・支援を手がける「みずたまラボラトリー」代表。お茶の水女子大学卒業後、コンサルティング会社、出版社を経て、2005年に面白法人カヤックに入社。広報部長、事業部長を兼任したのち子会社カヤックLivingの代表取締役に就任。移住事業の立ち上げに参画。2019年、家族で米国ポートランドに移住。一方、2015年に自身の会社「みずたまラボラトリー」を設立し、広報戦略、事業開発、経営全般にわたる経験と実績を活かしスタートアップの広報育成と支援を展開。富山県出身。富山県の経営戦略会議ウェルビーイング戦略プロジェクトチーム委員も務める。

松原佳代(広報コンサルタント/みずたまラボラトリー 代表)

スタートアップの広報育成・支援を手がける「みずたまラボラトリー」代表。お茶の水女子大学卒業後、コンサルティング会社、出版社を経て、2005年に面白法人カヤックに入社。広報部長、事業部長を兼任したのち子会社カヤックLivingの代表取締役に就任。移住事業の立ち上げに参画。2019年、家族で米国ポートランドに移住。一方、2015年に自身の会社「みずたまラボラトリー」を設立し、広報戦略、事業開発、経営全般にわたる経験と実績を活かしスタートアップの広報育成と支援を展開。富山県出身。富山県の経営戦略会議ウェルビーイング戦略プロジェクトチーム委員も務める。

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