日本広告写真家協会(APA)は3月1日より、「APAアワード2015」の入賞・入選作品の展覧会を、東京・港区のAPA本部ギャラリーで開催している。
実際に世の中に流通した広告作品を募集する「広告作品部門」と、公募テーマに沿って自由な発想と写真表現で競い合う「写真作品部門」の2部門で構成される同賞。
今年の作品募集にあたっては、「世の中は今や空前の画像時代。スチール、動画を問わず、あらゆる人が画像をつくり、発表する場を持つに至った。そのような莫大な数の画像の中で支持されるのは、単にきれいな絵であったり、単にうまい絵などではなく、心を動かす強い絵」とし、「心を動かす作品」をテーマに掲げ、審査を行った。
「広告作品部門」には、304作品774枚の応募があり、10月3日に審査会を実施。
実際に世の中に流通した広告を「心を動かす作品」という観点から審査した。高井哲朗、善本喜一郎、仲舎菜子、寺尾睦男、中島祥文、日高英輝、川本康ら7人の審査員による選考の結果、最高賞の経済産業大臣賞には、「PEPSI NEX ZERO Forever Challenge」(広告主:サントリー食品インターナショナル、フォトグラファー:吉村政伸)が選ばれた。「テレビ CM との連動した広告ポスター作品であるが、写真ならではの新しい視点、力を感じる」と評価された。
経済産業大臣賞以下、入賞作品は次のとおり。
(タイトル/フォトグラファー/広告主)
経済産業大臣賞
PEPSI NEX ZERO Forever Challenge/吉村政伸/サントリー食品インターナショナル
特選賞
ホテルオークラの輪郭 その一辺/市川タカヒロ/ホテルオークラ東京
美しい日本賞
行くぜ、東北。2013/片村文人/東日本旅客鉄道
優秀賞
・RESORTFUL! JAL HAWAII/ZIGEN/日本航空
・PLEATS PLEASE FLOWERS/宇戸浩二/イッセイ ミヤケ
・N.2014AW/岡本充男/サンエー・ビーディー
優秀賞の一つに選ばれた日本航空は昨年、早川倫永さん撮影の「JAL BOEING 787」で経済産業大臣賞に選ばれた。今年は上記のほか、118作品が入選した。
過去の経済産業大臣賞受賞作品は以下の通り。
2008年 「SANYO AQUA smoke」/西田宗之/三洋電機
2009年 「都市再生機構(UR賃貸住宅)」/白鳥真太郎/都市再生機構
2010年 「MOTTAINAI傘プロジェクト」/馬場道浩/伊藤忠商事
2011年 「アクリル茶杓(ちゃしゃく)」/北川礼生/ひょうどう工芸
2012年 「LOVE AND HOPE」/Leslie Kee/TIFFANY&CO.
2013年 「HUMAN NATURE LAFORET」/戎 康友/ラフォーレ原宿
2014年 「JAL BOEING 787」/早川倫永/日本航空
また「写真作品部門」には、370作品631枚の応募があり、66作品が入選した。
審査の結果、最高賞である文部科学大臣賞には、大井川茂さんの「れんなより。」が選ばれた。
展覧会の会期は3月10日まで。
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