トヨタ自動車の販売会社である東京トヨタ自動車は、販売店への来店促進にDMを活用し、成果をあげている。その活用方法について、同社 営業企画室 販促グループ 齊藤宜友グループ長に聞いた。
効果が分かりやすいのがDMの強み
——東京トヨタ自動車がDMに期待している役割は何でしょうか?

当社のDMは、店舗へ足を運んでもらう来店促進のツールとしての役割がメインです。車の情報だけならネット上でいくらでも手に入る時代。しかし、車の購入というのは、どんなに商品情報を入手したとしても、通販のように家に届けてもらうものではないですよね。店舗に出向いて実際に試乗し、契約にいたるという流れになります。
もともと購入意思のあるお客様に対しては、営業担当者がアプローチすれば商談に持ち込むことができるもの。では、そうではないお客様にどうやって、買う気になってもらうか。さらに、数ある販売会社の中から当社を選んでもらい店舗に足を運んでいただくか。DMを送付することで、そのきっかけやつながりが構築することが狙いです。
——DMを送る対象は?
対象は2パターンあります。当社での購入履歴がある既存のお客様と、そうではないお客様です。既存顧客に対しては、DMの送付を了承しているお客様へのアプローチが前提となります。その中から、訴求する車種に合ったターゲットをセグメントし、対象を抽出しています。
新規のお客様は、他社のデータベースを購入し活用します。ただしコストの都合で定期的に実施するのは難しいため、主に新型車が出たタイミングで注力する手法です。直近ですとクラウンのDMでカルチュア・コンビニエンス・クラブのデータを利用した例があります。価格帯が高い商品はターゲティングが重要です。クラウンを購入されるようなステイタスに近いお客様にDMを送付しました。過去には、ゴルフ場の会員データを利用したこともあります。