マーケティングコミュニケーションにおける「諸葛孔明」
広告主ですら「どうやって広告すればいいかわからない」という時代に突入しているのであり、「テレビCMをやりたい」など媒体名指しでコミュニケーションを考える時代ではない。となると、
- その商品が売れる理由をどう考えるか
- その商品(やカテゴリー)に関する現在のパーセプションはどうなっているか? そこに解決すべき課題はあるか?
- その企業・商品が過去に培ってきたコミュニケーション上の資産は何か?
- ターゲットとする消費者層のメディア状況はどうなっているか? 必要であればどのようなメディア/広告枠を開発すべきか?
- その商品がもっとも「機能する」場所・シーンをどのように考え、演出できるか?
- PR上・広告上のメッセージ発信のルール/ストーリーをどのように作るか
- それらの全体構造をどのように描くか
- それらを実現するためのスタッフを外部、内部含めて集めてこられるか
といったことを考え、実行する職能が必要となっている。
プロデューサーであり、コーディネーターであり、シナリオを書く人でもある。一見これまでにもあった、と思われるかもしれないが、PR上のメッセージの指針を作ったり、メディアの開発を行うようなプランナーは「職能・職種」としては実際、存在しない。これらを営業・広告主とまとめ上げつつ、各専門チームをまとめていく、そのような職能が「コンテクスト・プランナー」だと考えている。いわば、マーケティングコミュニケーションにおける参謀・諸葛孔明のようなものかもしれない。
高広伯彦の“メディアと広告”概論 バックナンバー
「高広伯彦の“メディアと広告”概論」バックナンバー
- アメリカで注目を集めている“Inbound marketing(インバウンドマーケティング)”とは何か(最終回)(2012/7/06)
- アメリカで注目を集めている“Inbound marketing(インバウンドマーケティング)”とは何か(4)(2012/7/02)
- アメリカで注目を集めている“Inbound marketing(インバウンドマーケティング)”とは何か(3)(2012/6/26)
- アメリカで注目を集めている“Inbound marketing(インバウンドマーケティング)”とは何か(2)(2012/6/22)
- アメリカで注目を集めている“Inbound marketing(インバウンドマーケティング)”とは何か(1)(2012/6/20)
- ソーシャルメディアの時代なので、クチコミマーケティングを再考しよう:6(2011/9/26)
- コンテクストが理解されにくい背景~ツイッターで誤解がおきやすい理由(2011/6/06)
- ソーシャルメディアの時代なので、クチコミマーケティングを再考しよう:5(2011/5/16)
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