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PCでネット動画を見る人は 5 割を超え、携帯/スマホでも 2 割を超える

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若年層は短く分割された動画コンテンツに魅力を感じ、他者との「感想共有志向」が高い

今回の調査では、「コレクション志向」以外にもオーディエンスの動画コンテンツに対するメンタリティー(心理性向)に関していくつかの発見がありました。たとえば、一度見始めたら最初から順番通りに長い時間見続けるという伝統的な視聴スタイルに対し、元はひと続きの動画であったものが 5 分や 10分などの短いコマ切れのパートに分割されて提供される形式も現れ始めています。このような、好きなときに好きな部分を見ることのできる「短く分割された動画コンテンツ」について聞いた質問では、10 代から 30 代で 4 割以上がそれを魅力的であると回答しています。(グラフ4)

最近、動画投稿共有サイトや携帯向けの動画配信サービスなどで、動画を短く分割して配信する動きが出てきていることは、オーディエンスのこのような志向性を捉えた展開であると言えそうです。

次に、動画の中身(タイプ)に関する分析結果では、「友人や知人と話題にして盛り上がったりできるタイプのテレビ番組が好きだ」という項目において、10 代と 20 代では7割を超える人が「そう思う」という結果でした。(グラフ5) 若年層になるほど、友人知人と感想を交換したり、それによって盛り上がったりできるタイプのコンテンツへの志向性が高いことが分かります。

視聴者間で、今見ている動画の感想などをネットでリアルタイムにやり取りするスタイルも広まってきています。 テレビ各局がそのような目的のためのサイトを開設したり、ソーシャルビューイングという言葉が誕生したりもしています。本調査で「今見ている動画の内容に対する自分の気持ちや感想をネットで書き込めるサイト」で実際に書き込みを行うことがあるかを聞いた質問では、10 代と 20 代でそのようなことを行う人の割合が高いという結果となっています。(グラフ6)

普段見られないような「レア映像」への志向性が40代を中心として高い

コンテンツ志向に関するその他の分析結果としては、「他では見ることのできないような貴重な映像(本研究では「レア映像」と命名)」を見たいという気持ちに関して、40 代(70.0%)を中心として、そのようなメンタリティーを高く持つことが分かりました。(グラフ7)

たとえば、音楽アーチストが行ったシークレットライブの映像、職人が秘伝の技を紹介する動画、ごく稀にしか発生しない自然現象の映像など、レアでプレミアム感のある動画コンテンツへの興味やニーズは高いものと推測されます。

政治関連コンテンツとPCでのネット配信には親和性がある

動画のジャンルとその効果的な配信経路についても考察すべく、今回は「政治をテーマとしたコンテンツ」に着目して分析を行いました。パソコンに慣れ親しんで育ってきた若年世代を対象に分析を試みたところ(10 代から 30 代までの300名を抽出)、1日のPC インターネット利用分数 (*) が長いグループほど、政治問題・政治ニュースに関心を持つ人の割合が高くなるという結果が出ました。(グラフ8) 政治関連コンテンツとPCネット配信の間には親和性があり、PCネット経由で配信することにより、政治への問題意識の高い層へコンテンツが到達する可能性が高まるのではないかと考えられます。
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