12月23日、24日の2日間、つくばエクスプレス、流山おおたかの森駅前で「ファモリエ(famorié)」と題したイベントが開催される。「フォモリエ」とは、ファミリーと森の造語で、このイベントのための名称。都心から一番近い森の街である流山市で行われることから命名された。そして、この2日間、同駅南口の大階段で実施されるのが、3D映像のプロジェクションマッピングを施したクリスマスのための映像ショーだ。毎日仕事へ、学校へと通う階段が、23、24日の2日間はファンタジーの舞台になる。
イベントを企画したのは、流山市マーケティング課。同市はここ数年、「駅前送迎ステーション」など、小さな子どもを持つ30代の共働き世代をターゲットとした施策に注力。その結果、同市では30代の人口構成比が高まっている。こうした背景から、若いファミリーに「流山っていつもワクワクできる街」、「ずっと住み続けたい街」と思ってもらい、それを誇りとして発信してもらうことで流山市のブランドを上げていきたいということ。さらに市外からイベントに来場してもらうことで、交流人口を増やすこと。また震災後、ホットスポットで揺れた流山市の価値や流山市に住まうことの良さを、イベントを通して再認識してもらうこと。こうしたことを目的に、クリスマスイベントを実施することになった。
イベントでは、最近注目されている3Dプロジェクションマッピングを活用し、大階段を舞台に、オリジナルストーリーの映像ショーを公開する。クリスマス時期のイベントといえばイルミネーションになりがちだが、そうではない目先の違う、いわば”光らないイルミネーション”で他にはないものを、と企画した。
自治体が3Dプロジェクションマッピングを主体的に実施しているケースはまだ少ない。同市がこの技術を採用したのは、街の新たな情報発信の可能性を示すと同時に、市のPRにつながると考えたため。「例えばただの建物が、広告価値を生む可能性の新しさ、屋外で展開することの臨場感やインパクトが話題や口コミを呼び、流山市のPRに大きく貢献すると思われます。また、世界では事例が増えてきていますが、日本では屋外で実施している事例があまり多くない上に、しかも駅前という立地で実施できる事例はほとんどないため、注目度が高まるのではと考えました」。
イベント開催中は、「森のマルシェ・ド・ノエル」や「森のマルシェイルミネーション」も同時開催される。上映は両日とも午後6時~9時の予定。
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