コラム

伊藤洋介の「こうすればよかったんだぁ」

広告代理店のこと、信用していますか?

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写真_tokyoプリン
南青山に生息している迷える子羊……。

前回、あまりに多くの「いいね!」をいただいたんで、嬉しい半面、正直プレッシャーかかってます。
3日ほど前にも西麻布界隈で飲んでると、「アドタイ読みました。もっとバンバン言ってください」と某D社の方から声をかけられ、恐縮してしまった次第です。
では、「もっと肩の力抜いて!」と自身に言い聞かせながら、第三回目、いかせていただきます。
今回の内容はおそらく賛否両論分かれるところだと思うんで、ご批判も甘んじて受ける所存です。

宣伝部在籍中に苦労を共にした、CMプランナーA氏と久々に飯を食いました。飯といっても、ファミレスで。当時氏との打ち合わせはいつも三宿のファミレスで、今回も「どこにしようか?」「デニーズでいいんじゃないですか」「そうだね」と相成ったわけです。

定番だった和風ハンバーグを食べながらのトークは、昔話に花が咲いて、それはそれは盛り上がりました。次いで近況を聞いたところ、競合が多くてとにかく忙しいんだとか。不景気のトンネルの出口が見えない昨今、体制を変えようとする企業も多く、これまで担当していた商品まで突然競合になったりしているようです。でも負けてばかりで、オンエアまでこぎつけたのはここ1年でほんの数本とのことでした。

氏は僕がいうのも何ですが、何とかザイヤーなる賞も受賞したことのある男で、独特の切り口から見るものにきちんと訴求ポイントは残すコンテを考案する優秀なプランナー。そのいでたちからは、明らかに社会に適合できていると思えませんが、所謂「天才」の類に属する男です。そんな氏の才能が埋もれてしまっている現状の広告業界に一抹の寂しさを感じずにはいられませんでした。

で、今回は競合について思う所を綴ってみようと思います。

結論からいうと、競合なんかしてるから、時間とお金ばっかりかかって、いいCMが作れないんだというのが僕の持論。

だって、代理店が心底本気にならないですから。競合を実施するのはクライアントが代理店のことを信用していない証拠です。信用していないからこそ、複数の会社から複数の案を求めるんです。

そんな状況で、いいクリエイティブが生まれるわけない。そりゃ、お金のために体裁は整えてくるでしょう。でも、魂は絶対にこもってない。何が何でもこの商品を売るんだという魂です。それで仕上がった映像で、視聴者の心を揺さぶれると思いますか?

どうもクライアントは代理店の人やクリエイターの言うことを疑ってかかる傾向があります。「騙されてるんじゃないか」「うまいこと言われて、のせられてるんじゃないか」と、素直に耳を傾けようとしないのです。
ダサいよなあ。ダサ過ぎる。

中には、その過ちを見出し、ペナルティを課すことが仕事だと勘違いされている方も多い気がします。

クライアントの皆さん。まずは目の前にいる代理店の言うことを信じてみましょうよ。それでも、どうしても信じられなかったら、次のパートナーを探せばいいのです。一斉にプロポーズしてもらって、その中から相手を探すなんてうぬぼれにも程があります。そりゃ、相手だって、お金目当てにもなりますって。

現状、一つの代理店、固定したクリエイターとがっちりタッグを組んで成功しているクライアントは数多くあります。

見習ってほしい限りです。

というわけで声を大にして言わせてください。

競合反対!競合反対!競合反対!

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