グローバル・ブランド・コンサルティング会社のインターブランドは、優れた“グリーンブランド”のグローバルランキング“Best Global Green Brands 2013” を発表した。
本ランキングは、「環境パーセプション(=生活者にどう認識されているか)」と「環境パフォーマンス(=企業が実施する活動)」の双方が両立していることを条件に、両者のインプットデータに基づきそのバランスを評価した「グリーンブランドスコア」を算出し、TOP50 を発表するもの。両スコア間のギャップは、環境パフォーマンス(環境活動の実態)と環境パーセプション(環境イメージ)のアンバランスを示しており、-が大きいほど生活者に環境にやさしい企業と認知されており、+が大きいほど、環境活動レベルが高いということになる。調査対象は、インターブランドの“Best Global Brands 2012”にランクインした企業となっている。
2013年の第1位はトヨタで3年連続首位。続く、第2位フォード、第3位にホンダ と、トップ3を自動車ブランドが独占した。また、日産(5位)、 ノキア(9位)、UPS(32位) が前回と比べて大きく順位を上げ、ネスレ(14位)、起亜自動車(37位)、ZARA(48位)および コルゲート(50位)が新たにランキング入りを果たした。
今回の発表に当たり、インターブランドのグローバルCEOジェズ・フランプトンは、「このランキングは、企業に健全かつ強固な戦略を構築するために必要なインサイトをもたらしてくれるでしょう。それはビジネスを前進させるだけでなく、企業活動が環境およびコミュニティに良い影響をもたらします」と述べている。
当ランキングを発表するにあたり、インターブランドは、GDP上位10カ国(アメリカ・中国・日本・ドイツ・フランス・イギリス・イタリア・ブラジル・インド・ロシア)の生活者を対象に、企業の環境活動に対する評価がどれだけ購買意識に影響するかを調査し、環境パーセプションスコアとして分析、評価を行った。また、デロイト(Deloitte)が公表している情報に基づく企業の環境パフォーマンスを評価し、それらの評価結果をもとに、環境パーセプションスコアと環境パフォーマンススコアを統合し算出した。
「環境パフォーマンス」の評価を行ったデロイトのグローバル・サステナビリティ・リーダー、デイビッド・ピアーソン氏は、「生活者とステイクホルダーは、サステイナビリティ・パフォーマンスの責任をますます企業に求めていること」「サステイナビリティは、ビジネスにおける課題として重要な要素であり続けること」「リーディング・グローバルブランドは、サステイナビリティを強化していること」などについて述べている。
インターブランドの報告によると、自動車大手が上位を独占した理由としては、トヨタのプリウス、やフォードのエコブースト、日産のリーフといったエコカー(エコ製品)という目に見えるかたちで示している点が、生活者から高い評価を受けていることがあげられるという。日産が昨年の21位から5位へと大幅なランクアップを遂げた理由について、今年2月、リーフの製造台数が5万台を超え、史上最も売れた電気乗用車となったことが、環境へのポジティブなインパクトをもって受け入れられているようだ。
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