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コラム

コピーライター養成講座 講師・卒業生が語る ある若手広告人の日常

運が悪くても死ぬだけだ。

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なにも考えてなかった。

2010年4月、僕は某自動車メーカーに新卒で就職しました。

失礼な話ですが名前を知っていたからという理由だけでその会社への入社を決めました。当時の自分は今以上になにも考えておらず、就活に対する意識も皆無でした。

そんないい加減な心構えで始まった社会人。最初こそ自分なりに一生懸命仕事に励んだものの、数ヶ月もすると気持ちと現実との乖離がはじまりました。

あぁ、なんで俺は毎日着たくもないスーツを着てるんだろう。

そんなことが浮かんでは消え、浮かんでは消え……でも後の祭り。

さらに仕事の配属先が兵庫県神戸市だったのですが、当時その地に1人も友達がおらず、誰にも相談できなかったことがその乖離に拍車をかけました。何も考えたくなくてお酒に逃げて、1人で潰れて自己嫌悪の悪循環。うわーなんか暗いなぁ。電気でもつけてください。

東京に変わった講座があるらしい。

そんなときに出会ったのが中島らもさんの本でした
中島らもさんは元コピーライターの小説家。その豪快な生き方と文章の隙間からにじみ出てくる人としての温かみにシビレてしまいました。ビビビってやつです。
そして、そんならもさんの本の中に出てきたある2つの言葉が頭から離れなくなりました。

“ 運が悪くても死ぬだけだ ”
“ 東京にコピーライター養成講座というおもしろい人間が集まる講座がある ”

毎日このフレーズが頭の中をリフレインしだしました。特に1つ目。

“ 運が悪くても死ぬだけだ ”

そうか、運が悪かったとしても死ぬだけか…。この場所で無意味に歳をとるくらいなら何かに挑戦して失敗して死んだ方が100倍マシだ…。

今考えるとかなり危ない思考回路ですが当時はそんな悲壮感と開き直りが入り混じった心境だったんです。

そして挑戦するなら憧れのらもさんがやっていたコピーライターというものしかないなと。

次回に続きます。

シモカワヨウヘイさん
シモカワヨウヘイ
日本デザインセンター コピーライター。東京生まれ東京育ち悪そうな人はだいたい怖い。明治大学法学部法律学科出身。第23回京都広告賞 グランプリ、第50回宣伝会議賞 協賛企業賞、第25回BtoB広告テクノコピー賞 銅賞、など受賞。宣伝会議コピーライター養成講座2011年秋基礎コース、2013年春専門コース(谷山・井村・吉岡・照井クラス)修了。

『コピーライター養成講座』
一流のコピーライターが直接指導 プロを育てる実践型カリキュラム
いまでも多くの有名クリエイターを輩出している本講座。コピーやCMといった、広告クリエイティブだけでなく、インタラクティブ領域のコミュニケーション、マーケティングやメディアクリエイティブなど、さまざまな視点からコミュニケーションを構築する能力を養い、次世代のクリエイターを育てます。