井口理(電通パブリックリレーションズ)
今年のカンヌライオンズでは、相変わらずPRへの関心が高いようだ。まずは、今年初めて、PR会社がフェスティバルのオープニングプログラムを提供し、PR業界では話題となった。
オープニングには、それなりに注目を集めるプログラムが選ばれるわけだが、今回この名誉あるポジションを得たのは米大手PR会社ゴリン社だった(元ゴリン・ハリス)。
※最近リブランドし、社名を変更。
一方、PRカテゴリのエントリー数についても盛況が伺える。他の老舗カテゴリに物理的な数は負けるものの、1年前と比較しての伸長率は相変わらずのトップとなっている。
PRは今年1850件のエントリーを数え、42.7%の増加、続いてサイバー部門が39.3%、ブランデットコンテンツ&エンタテインメント部門が21.7%の増加となっている。
PRやブランデットコンテンツといった類いは、やはりコンテンツマーケティングやストーリーテリングへの注力といった時代の流れを映し出しており、その導線としてサイバーなども同時に上昇しているのかも知れない。
そんな追い風の中、今年のカンヌライオンズPR部門での受賞作一連を見て、その傾向を探ってみるに、大きく3つのグループに括れるのではないかと思う。