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コラム

電通デザイントーク中継シリーズ

福里真一×木村健太郎×小西利行がアイデアとプレゼンを語りつくした3時間!

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長く続くシリーズ広告の理由

木村:福里さんのCMは、「宇宙人ジョーンズ」も「TOYOTOWN」もそうだけど、長続きするシリーズが多いと感じます。その秘訣は何ですか?

福里:それは、私の我慢強さです(笑)。いわゆるクリエイターの方々は、新しいことをしたい欲求が強いと思うんです。でも、私は同じ企画フレームにいろんなことを入れ込んでやっていくのが面白く思えるというか。ドラマの「水戸黄門」みたいに、長続きしている番組にはパターンがあって、それを飽きずに何十年も延々とやっている。そういうのが結構好きなんですよね。

木村:商品から発想すると3、4本で終わるところを、世相で展開していくから、ネタが尽きないんですね。福里さんの企画は商品から発想しているけど、時代や世相に接着しているのが面白い。その間のプロセスはどうなっているんですか?

福里:私の場合、その商品が人の人生にどう関わるかから考えていくので、どうしても人の暮らしを描くことになるから、世相が入ってきやすいんじゃないでしょうか。CMってテレビ番組と一緒に流れてくるものだから、CMと番組をあまり分けて考えなくていいと思っています。「タレント広告」って批判を浴びやすいですけど、冷静に考えればテレビ番組ならタレントばかり出ているのも、世相をネタにするのも普通ですよね。

小西:確かに「宇宙人ジョーンズ」も「TOYOTOWN」も時代を取り込めるし、楽しめるし、“番組化”していますね。ただ、一方でCMの中で言うべきことがたくさんありすぎるような、企業メッセージ満載にならざるを得ない仕事も多いでしょう。その頭の使い分けはどうしてるんですか。

福里:メッセージをたくさん言わないといけないなら、感じよく言った方がいいんだろうなと。例えばトヨタの「こども店長」は、いくらエコカー減税や補助金の説明をしても、こどもだとちょっと感じがいい。しかも説明している時はしっかりしているのに、ママの前では甘えん坊に戻る、そういう、こどもならではのかわいらしさを描くことで聞きやすくなるのかなと。

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