近頃は、単にデザインの美を追求して、余白を大きく取って文字をわざと小さくした(高齢者に冷淡な)“ええカッコしい”の案内表示板も少なくありません。けれど[写真⑤]は、そんな狙いを持っているわけでもなく、ただ単に、パソコンで文字を打っている時には、十分読めるサイズにしているつもりだったのでしょう。室内では大きすぎるぐらいに見えた文字が、外界に置いてみたら「あれ、こんなに小さいの!?」とビックリすることは、少なくありません。これもまた、現場の身体感覚とのズレです。
メッセージは、《ここにいる自分》ではなく、《現場にいる相手》に届けるもの。その基本を忘れなければ、「惜しい!」はきっと減らせます。
当コラムは、全12回シリーズをこれにて終了します。ご愛読ありがとうございました。
「街中の“おしい”をレスキュー!」バックナンバー
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