“ビッグ”すぎるデータはいらない!?必要なのはお客様の気持ちを見える化すること

株式会社宣伝会議は、月刊『宣伝会議』60周年を記念し、11月29日にマーケティングに特化した専門誌『100万社のマーケティング』を刊行しました。「デジタル時代の企業と消費者、そして社会の新しい関係づくりを考える」をコンセプトに、理論とケースの2つの柱で企業の規模に関わらず、取り入れられるマーケティング実践の方法論を紹介していく専門誌です。創刊号の記事の一部を、「アドタイ」でも紹介していきます。
詳しくは、本誌をご覧ください。

大手スーパー進出の脅威

ビッグデータを活用すれば、プロモーションの効率が劇的に高まる…?

スマホが浸透し、消費者と企業の接点がデジタル化していく中で、消費者一人ひとりの行動がデータとして蓄積される中、ここ数年ビッグデータに対する期待感は高まってきた。

一方でビッグデータ活用という手段にばかり目が向いて、何の目的でデータを活用するのか、根本がないがしろになっているケースも多いと指摘する声も聞こえてくる。

マーケティング活動の第一歩は、まずはお客様を知ることから始まる。

必ずしも、大量のデータや専門的スキルを持ったデータ分析担当者がいなくとも、「お客様を理解したい」という気持ちをもって、継続した取り組みを続けることこそ、大切なのではないか…。

そんな活動を体現している企業がある。山梨県を中心に食品、衣料品などを販売する43店舗のスーパーマーケットを経営するオギノだ。

同社では1996年から、ポイントカードをもとに購買データを収集・分析し、顧客属性に合わせたプロモーションを実施する「FSP(フリークエント・ショッパーズ・プログラム)」を導入している。

全ては“素人軍団”で始まった

ogino

オギノの歴史は古く、創業は1841年、天保年間にまでさかのぼる。

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