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コラム

ビデオコミュニケーションの21世紀〜テレビとネットは交錯せよ!〜

テレビとネットの融合の鍵はテキストにあった。全テレビ番組を人力でデータ化する会社がある!

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エム・データ社について当初は「勝手なことをしてる連中」という見方をする業界関係者もいましたが、簡単に真似のできないことをやっていることが徐々に理解されるようになり、2014年1月には在京キー局5局と電通、博報堂DYMPによる出資が行われ、ある意味、業界で公式に認められる存在になりました。テレビ局としても、テレビメタをちゃんと整えて利活用していく考えになったということですね。

わかりやすい使い方としては、視聴率のより深い分析に役立ちます。分刻みの視聴率とテレビメタを合わせて見ると、視聴率が上がったり下がったりした時に何を扱っていたかがはっきりわかるので、次回への対策が立てやすくなるのです。こうしたテレビ局自身による利用方法は、新しいビジネス開発も含めて限りなく出てきそうです。

例えば「TBSぶぶたす」というアプリがあります。「王様のブランチ」をはじめ「CDTV」「ランク王国」で使える番組連動アプリで、放送を見ているともっと知りたくなる情報などをパッと呼びだせるものです。「王様のブランチ」では本や映画のランキング、おいしいお店などを紹介しますが、それらが番組に出てきたらアプリ上にタグが次々に表示されます。タグをタップすると、それぞれの詳細情報がわかるというもの。番組と併用するセカンドスクリーンとして使ってもらい、ECに活用したり、テレビCMと連動した広告を表示させることで付加的なビジネスを狙っているのです。

また、いま各局が進めている見逃し視聴でもメタデータがこれから必要になりそうです。テレビ番組で○○○が△△△をしでかし□□□が起こった!などとネット上で話題になることがよくあります。それを知って見たくなったら「○○○、△△△、□□□」と検索したら該当シーンがパッと出てくる。テレビメタを使えば、そんなこともゆくゆく可能になります。

面白いなと思うのは、テレビがネットでも視聴できるようになると、結局は言葉で検索するので、テレビメタというテキストがその鍵となるわけです。デジタルのようなアナログなような不思議がそこにはある気がします。

次ページ 「テレビメタの活用はテレビ局以外でも展開されています。」へ続く