「自分らしく働く」って、どういうこと?(上)


【前回記事】「就活生は面接官を「壁」ではなく、「人」として捉えると楽になる——「ジブンと社会をつなぐ教室」schoo森健志郎氏特別インタビュー(後篇)」はこちら

学生の就職活動の悩みを広告コミュニケーションのノウハウで解決する、電通若者研究部とマスメディアンの共同プロジェクト「ジブンと社会をつなぐ教室」。このノウハウを書籍化した『なぜ君たちは就活になるとみんな同じようなことばかりしゃべりだすのか。』(発行:宣伝会議)の刊行を記念して、著者の一人である電通若者研究部(通称:ワカモン)代表の吉田将英さんと、ソニーに在職しながら新しい働き方を模索されている津田賀央さん、コピーライターを経て大学教授、作家、クリエーティブディレクターとしてマルチに活躍中の佐藤達郎さんが東京・下北沢の書店B&Bに集い、「自分らしく働く」をテーマに話し合った。

多様な働き方を選べる時代

株式会社電通 マーケティングソリューション局 吉田 将英 氏

吉田:

この本は、タイトルのとおり「なぜみんな、就職活動になると同じような話ばかりするのか?」という疑問から生まれました。

一人ひとりが違う人生を歩んできて、価値観もさまざまなはずなのに、エントリーシートや面接では多くの人が同じような「型」の中で自らを語り出してしまう。でも本来ならば、職種や企業の「型」に自分を合わせるのではなく、あくまでも主体は自分自身で、自分らしく働ける環境を見つけ出すべきだと思うんです。

そのための実践法をこの本に書いたのですが、そもそも、「自分らしく働く」とはどういうことなのか、今回は多様な働き方を実践されているお二方といっしょに考えていきたいと思っています。まず、津田さんは現在ソニーに在籍する一方で、長野県富士見町のテレワークタウン計画をプロデュースしていますよね。今の働き方に至った経緯を教えてもらえますか?

津田:

僕は新卒で東急エージェンシーに就職して、デジタルマーケティングやメディア・バイイングの仕事を担当していました。その後、ゲーム関連会社に出向して高校生向けの携帯サービスの立ち上げに携わったり、戻ってからはソーシャルメディアの戦略やアプリの企画開発、デジタルプロモーションなどを一通りやりました。ソニーに転職したのは、30代前半ですね。

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